「生きてるインク」で秘密のメッセージ送ってみる? 想いは数日後に伝わります

「生きてるインク」で秘密のメッセージ送ってみる? 想いは数日後に伝わります 1

ぜひアツアツのカップルに活用してほしい。

偉大なる発明とは、時としてアクシデント的に生まれるものです。そしてこれ、世界初の藻と葉緑素を使ったペンもそんな中の一つなのかも。開発者たちは従来のプリンターインクに代わる、環境に優しいインクを作ろうと今までにない新しい材料を使いました。それが藻です。その末に確かに目に見えるインクの製造に成功したのですが、実はこのインク、色が出てくるのは太陽光に当てて数日後なんです。

これを作ったLiving Ink Technologiesという会社は、現在も持続性のあるプリンターインクの開発に勤しんでいる最中。そしてその過程で生まれたのが、藻を原料とするインクを使ったこの数種類のペン「Living Ink | Time-lapse Bio-ink」。彼らはこれを、数日後に色が現れるというなんとも芸術的でロマンチックなペンであることから、「タイムラプス」インクと表現しています。

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このペンを科学的な観点から見てみると、Living Inkはシアノバクテリア、藻、葉緑素を含み、描いたばかりの段階では裸眼だとほぼ見えません。しかしこれを太陽光に晒すと…、藻とバクテリアが徐々に繁殖していきその数を増殖させることで、最終的に葉緑素の色素のおかげで緑色が出現します。

一方、芸術的な観点から見ると、Living Inkが使われたペンは目に見えない透明なインクで書くということになるので、段階に分けて作品を楽しむことができます。まずガイドライン的に大まかなデザインを紙に下書きし、1日〜2日で育つ「fast ink」が入ったピンクのペンで本番の絵を描きます。さらにその後で今度は3日〜4日後に色が現れる「slow ink」が入ったブルーのペンで描くと…。約一週間のうちに二段階に分けてデザインを楽しむことができるというわけです。目に見えない絵が現れるなんて、まるで秘密のアートのよう。

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そして最後に、Living Inkで描いた作品を小さい温室(ピクチャーフレームとしても使えます)に入れましょう。この中は栄養たっぷりの寒天培地で満たされているので、インクをどんどん育ててくれます。そして、待ちます。ひたすらじっと待って、太陽の光に当てていると…、ついに待ちに待ったあなたの作品が現れる!

この温室兼フレームから絵を外すと、藻とバクテリアは死んでいきますが、出来上がった作品はそのまま存在し続けるので安心してください、消えたりしません。開発したこの会社が独自にテストした結果によると、Living Inkで描いた絵はフレームから外して2年以上経った後もしっかり色が残っていたようです。

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Living Ink Technologiesはこのペンを世に送り出そうと、1万5000ドルを目標にKickstarterでキャンペーンをし、そして見事目標金額に到達! 今ならKickstarterにてベーシックセットをプレオーダーできるチャンスです。ちなみにこのセットには「fast ink」と「slow ink」の両方が入っていて、お値段は30ドル(約3,600円)

30ドルのセットの発送は来年の6月を予定していますが、Kickstarterお決まりの注意事項として、発売準備がスムーズに進み、全てが滞りなく終えるなんて保証はありません。その心配事は常につきまといますが、Living Ink Technologiesは現在まで数年間に渡って、この藻を原料とする生きたインクを完成させようと開発を進めてきました。もはや他の数え切れないほど大量のクラウドファンディングのキャンペーンがやっているような、レストランの紙ナプキンに描いただけの空想とは次元が違うことは確かです。

source: Kickstarter - Living Ink

Andrew Liszewski - Gizmodo US[原文

(SHIORI)