ウェアラブル端末活用のヘルスケア、医師は否定的か

ウェアラブル端末活用のヘルスケア、医師は否定的か 1

無意味なわけではないけれど~。

スマートウォッチやフィットネスバンドなどを腕にはめ、健康状態のチェックに役立てようという人が増えてきましたよね。日々の運動量を計測するアクティビティートラッカーとしての効果や、こまめに血圧や心拍数を測定しながらヘルスケアをやりやすくするなど、健康促進に威力を発揮するガジェットとして期待を集めているようです。

こうした多くの機器には、ただその場その場で測定値を取るのみならず、継続的にデータを収集し、さまざまなヘルスケアレポートを出す機能なども備わっています。そして、北米では最近、お気に入りのウェアラブル端末で収集したデータを、かかりつけの病院などへ持ち込み、診断に役立ててほしいといったリクエストが目立ってきてはいるのですが……。

どうやら少なからぬ専門医が、ウェアラブル端末の積極活用に否定的な見解を示してもいるようです。代表的な例としては、Fitbitのアクティビティートラッカー、アップルやPebbleのスマートウォッチから収集された、ヘルスケアに役立ちそうな各種データを印刷し、自分の最新の健康状態を示すものとして医師に見せるケースがあがっていますね。患者は、ぜひこれを診断に活用してくださいと、自信満々で病院へ持ち込みますが、困惑してしまう医師たちも多いんだとか。

患者から毎日何歩分の運動を続けてきたかのデータを収集して見せられるとしましょう。でも、ほとんどの医師は、そのデータを有効活用する手段を持ち合わせていません。

UCSF Center for Digital Health InnovationのNeil Sehgal氏は、こんなふうに現状を語っています。最大の問題は、Fitbitなどのウェアラブルデバイスが、いずれも信頼できる医療機器として、米食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration)による認可を受けていない点にあると指摘されていますよ。

例えば、UCSF Center for Digital Health Innovationでは、すでに一般的なウェアラブル端末を活用した臨床試験への取り組みを進めてきたものの、大半の機器が、医学的に有効な収集データの計測という意味では、精度が劣ることがわかってきました。残念なことに、血圧計としての利用だけに限っても、現状のスマートウォッチやヘルスケアバンドでは、医療に活用できるレベルにないとのことですね。

個人が趣味程度に用いるには問題ないものの、本格的な医療機器として使うには、まだまだ不十分な出来栄えとの見方が、少なからぬ医師たちによって示されているウェアラブルデバイス。とはいえ、その導入によって、少なくとも運動不足を解消したり、もっと健康面に気を遣おうという、ユーザーの意識改革には役立ってきたと評価する声も高まってきてはいます。いますぐには難しくとも、さらに完成度が高まれば、将来的には医療分野でも認められるほどの製品に仕上がっていくのかもしれませんよね!

source: MIT Technology Review

George Dvorsky - Gizmodo US[原文

(湯木進悟)