非常時にWi-Fiを使えなくする新法案、フランスで準備中?

非常時にWi-Fiを使えなくする新法案、フランスで準備中? 1

日本にも波及したりして?

大勢の人々が犠牲になった、フランスはパリで先月発生した同時多発テロ事件。非常事態が宣言され、警察や司法機関の権限も強化されるなか、インターネットの自由を制限する新法案の準備が進んでいるそうですよ。

このほどフランスの大手新聞Le Monde(ル・モンド)が伝えたところでは、非常事態が発生したならば、無料でアクセスできるWi-Fiネットワークを完全に停止することを求める法案を準備中。ユーザーが素性を隠したままでも利用できる無料Wi-Fiは、テロリストらが連絡を取り合うときに悪用される危険性が指摘されています。そこで、非常事態宣言が出されると同時に、一斉にWi-Fiを停止し、匿名の連絡手段にさせないことが目指されるようですね。

また、さらに気になる法案としては、匿名通信サービスとして名高いTOR(The Onion Router)の利用を、完全に違法にすることまで検討されているみたいです! 世界では、各種リークやジャーナリストの報道など、貴重な匿名通信手段として利用されているTORですけど、違法なドラッグの取引きや犯罪ネットワークによる悪用が絶えないのも事実でしょう。とはいえ、こちらは非常時のみならず、日ごろからフランス国内で一切使えないようにする厳しい規制の導入が打ち出されているそうですよ。

すでに中国やイランなどでは、TORの利用を禁止する制度が確立されています。技術的にTORへのアクセスを完全に遮断するのは容易でないため、フランスの法案は、ISPに協力を求め、もしユーザーがTORにアクセスしていることをつかんだなら通報を要求。ユーザーには罰金刑が科されるような仕組みとなるんだとか。

テロ対策に、ある程度の自由が制限されるのは仕方がないことかもしれません。しかしながら、非常時のみならず、常にTORを利用することを禁止するのは、本当に自由の国フランスにふさわしい措置なのか? 新法案が憲法違反とならないのかも含めて、激しい議論が展開されることになりそうですね。

新法案の審議は、どんなに早くとも来年になります。すでにインターネットの自由を守ることを求める人々からは、多くの批判も集まっていますよ。フランスがどのような選択をするのか、世界が注目する今後となっていきそうです……。

source: Le Monde via Daily Dot

Chris Mills - Gizmodo US[原文

(湯木進悟)