スマホのカメラはどうあるべきか。Xperia™ Z5の進化がそれを教えてくれた

2015.12.22 22:00
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

20151211-DSC_7134.jpg

Sponsored by Sony Mobile Communications


Xperiaといえばカメラ、カメラといえばXperia。

それくらいXperiaのカメラ機能に信頼を寄せている人も多いのではないでしょうか。もちろん、カメラだけでなく総合的に見てXperiaがスマートフォンのトップを走るブランドのひとつであることは今さら言うまでもありません。同世代のスマートフォンとくらべても性能はつねにトップクラス。洗練されたデザインは宝飾品のように「持つ喜び」を感じさせてくれます。

とはいえ、多くの人が日常的に恩恵を受けるのはやはり圧倒的な性能を誇るカメラ機能でしょう。


20151211-DSC_7000.jpg


スマホとしてはもう十分なところまできているXperiaのカメラですが、その歩みは止まりません。最新モデルとなるXperia Z5では、これまで以上に大きな進化を遂げているといいます。Xperiaはどこへ向かうのか、スマホのカメラとはどうあるべきなのか。Xperia Z5でカメラの開発を担当した山本さんにお話を伺いました。


劇的に向上したAF性能


ギズモード編集部(以下ギズ):Xperiaのカメラは毎回、進化を続けており、画質や機能ではすでに専用機に迫る勢いですよね。Xperia Z5でさらに進化したと聞きました。特に進化したポイントはどこなのでしょうか。


20151124-PB247562.jpg


山本さん:細かいところまで含めると、あらゆる点が進化しているのですが、ひとつだけ挙げるなら「AF(オートフォーカス)」ですね。

ギズ:たしかにAFはカメラとくらべるとどうしてもスマートフォンは弱い部分でしたね。どれくらい向上したのでしょうか。

山本さん:体感的なものなのですが、前機種までのAFは、もっとも悪条件でピントが合うまでに数秒かかることもあったというご指摘を受けています。それに対してZ5ではベストケースでピントが合うまでに0.03秒を達成しています。

ギズ:スマートフォンのAFで0.03秒は驚異的といっていいスピードですね。なぜそれほどまでAFスピードを上げることができたのですか。

山本さんAFの仕組み自体が変わったのです。これまでは「コントラストAF」という仕組みでピントを合わせていました。これはレンズを動かしながら、ピントを合わせたい部分のコントラストがもっとも高くなったところを探すというやり方です。ピントが合っていないと被写体はぼやけるので、境界線のコントラストが低くなりますが、ピントが合うと境界線がくっきりするのでコントラストは高くなります。もっともコントラストが高くなれば、ピントが合っていると判断できるのです。


151211_14_z5.jpg

Xperia Z5 作例:富士山と山中湖。Xperiaは自動で「風景モード」に。


ところが、この方法ではレンズの可動範囲すべてのコントラストを見ないといけないので、どうしてもレンズが動く時間がかかってしまい、高速でピントを合わせることができませんでした。そこでZ5では、像面位相差AFという新しい方法を取り入れています。


20151211-DSC_7343.jpg

151211_17_z5.jpg

Xperia Z5 作例:暗所でもフォーカスが迷わない。


ギズ像面位相差AFとは?

山本さん:ピントが合うレンズの位置に対して、現在のレンズ位置が前後どちらにどのくらいずれているかを推定できるAFです。これならコントラストAFのようにレンズを動かしながらピント位置を探さなくていいので、すばやくピントを合わせることができるのです。


20151211-DSC_7130.jpg

20151211-DSC_7134.jpg


暗所撮影でも力を発揮するハイブリッドAF


ギズ:しかし、速度は上がっても精度はどうなのでしょうか。精度に関してはコントラストで見た方が正確な場面もありそうですが。速度と精度を両立させることはできるのですか?

山本さん:そこは像面位相差AFとコントラストAFを両方使うことで、いいところどりをしています。もし片方で精度が出なくても、もう片方のやり方でピントを合わせることができるのです。独自開発したAF方式で、「ハイブリッドAF」と呼んでいます。


151211_15_z5.jpg

Xperia Z5 作例:空の微妙な光の加減まで捉えている。


ギズ:従来までのコントラストAFをやめるのではなく、像面位相差AFと一緒に使うことでうまく両立させているわけですね。

山本さん:AF方式が進化したおかげで、スマホが苦手とする場面でも精度が発揮できるようになっています。具体的にいうと、動いている被写体と暗い場所での撮影ですね。特に、暗い場所でできるだけ明るく綺麗に撮れるようにというのは、Z1の頃からずっと挑戦して伸ばしてきた分野でもあります。


20151211-DSC_7304.jpg

20151211-DSC_7250.jpg

Xperia Z5 作例:こちらも暗所でフォーカスが迷わない例


ギズ:それはどのあたりで感じられますか?

山本さん:まず、動被写体で精度が発揮できるのは、屋外晴天下でのスポーツなど、動いている被写体を撮影するときですね。Z5のカタログにも載せていますが、スケートボーダーが空中でトリックしてる写真のように、瞬間を切りとるような体感ができると思います。また、これまで比較的苦手だった暗い場所の撮影では、例えば夜景を撮るとき、これまでは街灯の明かりでAFがフラフラしてしまうシーンがありましたが、Z5では迷いなくフォーカスを合わせることができると思います

加えて、画面の全面でAFができるところもAFの進化です。像面位相差AFの精度がもっとも出るのは画面の中心で、周辺部分は精度が出にくいのですが、お客様にとっては、画面のどこだろうとフォーカスしたいですよね。ですからXperia Z5は画面の周辺部分まで含めて像面位相差AFの精度が出るようにしています。細かすぎる部分なのでカタログには載せにくいのですが(笑)、そういったところで感じていただけると思います。


20151211-DSC_6965.jpg

151211_16_z5.jpg

Xperia Z5 作例:肉汁が溢れてきそうな肉


「これ以上はどうやっても無理」というところまで突き詰めることができた


ギズ:お話を伺っているとAFが大きく進化したことがわかりました。しかし、ここまで進化させるのはかなり大変だったのでは。

山本さん:開発当初はベストケースでAF速度0.1秒は切りたいよねという話をしていて、その目標は開発中に超えることができました。そこで「もう一声」となり、無駄を削りまくってAF速度を追求していったのです。この無駄を削る作業が本当に大変で、AFそのものだけでなく、ホスト処理をどうするかというAFアルゴリズムの詳細仕様の部分にまで突っ込んで注力しました。その結果、もう今のAFアルゴリズムの仕様ではこれ以上はどうやっても無理というところまで突き詰めることができました。乾いた雑巾を絞るような感覚でしたね(笑)。0.01秒の無駄もありません

ギズ:聞くだけでゾッとしますね(笑)。

山本さん:カメラの心臓部であるイメージセンサーとカメラモジュールの開発チームと話し合って、AFを重視したカメラモジュールを一緒に開発できたのが大きかったですね。これはイメージセンサーも自社でつくっているソニーだからこそできたことだと思います。


20151211_image_sensor.jpg

右からZ、Z1~Z4、Z5のカメラモジュール

20151211-DSC_7101.jpg

開発者の苦労を知る由もない編集部、食事も撮影も楽しんでいる。


手ぶれ補正機能のおかげで下手なアクションカメラより使いやすい


ギズ:AF以外に進化したポイントはありますか?

山本さん:クリアイメージズームという、通常のデジタルズームよりも綺麗なズームが5倍までできる機能を採用しています。それからUIも見やすくしました。たとえばボリュームキーがズーム機能になるのですが、それに気づかない方もいるので、一目でわかるようなインターフェースに改良していますね。

ギズ:説明書を読まない人も多いですからね。

山本さん:あとは動画の手ぶれ補正ですね。これは相当力を入れているところで、他社の追随を許さない優位性を持っています。Xperiaではもともと動画そのものの画を見てブレを補正していたのですが、Z5ではさらにレンズを駆動させるための「アクチュエータ」という装置の動作方式を変更することで、外的な要因から予想外の揺れが起きてもレンズを本来あるべき位置に戻すことができるようになっています。推奨はしていませんが、アクションカメラみたいな使い方をすると、下手なアクションカメラより使いやすいですよ(笑)。


20151211-DSC_7392.jpg

151211_18_z5.jpg

Xperia Z5 作例:SNSにアップする写真がうまく撮れると自然と笑顔に


日常使いから、特別なイベントでも使えるカメラへ


ギズ:今回、AFや手ぶれ補正が大幅に改善されたわけですが、山本さんはXperiaのカメラをどんな方向に進化させていきたいと考えているのでしょうか。

山本さん:Z1の頃から言われていたのが、「コンデジに追い付け追い越せ」ということでした。そのためにイメージセンサーを1/2.3インチにまで大きくして、デジカメでも使っているBIONZエンジンをXperia用に開発する「BIONZ for mobile」を搭載するなど性能を向上させてきました。それが約2年がたって、ある程度のところまではきたのかなと思っています。一方で、結婚式などイベントに行くと、まだコンデジを持っているお客さんは多いんですよね。日常的にはスマホで十分だけど、イベントはやっぱりカメラで撮ろう、となる。今後はそちらに入っていきたいと考えています。

ギズ記録用だけでなく、大事な場面を撮るカメラとしても使ってほしいということですね。そういう場面で使われるためには、「オートで撮れて」、しかも「失敗しないカメラ」であることが大事ではないかと思います。

山本さん:まさに、それが今回のXperia Z5の進化のポイントですね。私は「失敗写真」とは「ピントが合っていない写真」だと考えています。高速かつ高精度なAFと強力な手ぶれ補正は、写真の失敗を減らしてくれるはずです。


20151211DSC_7366-2.jpg

「料理モード」のおかげでおいしそうに撮れる


ギズ:失敗が減るのは嬉しいですね。画質もさらに進化するのでしょうか。たとえばイメージセンサーが大きいデジタル一眼のように、背景のボケた写真を撮りたいという要望もあるかと思います。

山本さん:そこは難しいところで、センサーが大きくなればいいというものでもないのです。たしかに大きなセンサーが積めればボケ味を生かした撮影ができますが、逆にそうじゃない写真を撮りたいときに困ることになります。ボケるということは、それだけピントの合う範囲が狭くなるということで、AF精度がさらに要求されることにもなります。

お客様によっては、それらをマニュアルで設定することで撮影を楽しんでいただけるのですが、しかし大半のお客様が使われるのはオートです。オートは誰にでも失敗なく使えることが大事で、あまり尖りすぎるのも良くないのではと考えています。そう考えると、1/2.3インチのイメージセンサーにF2という明るいレンズの組み合わせはちょうどいいのではないでしょうか。


20151211-DSC_6928.jpg


ギズ:ただ、大きなイメージセンサーには暗所ノイズを減らして綺麗な写真が撮れるメリットもありますよね。

山本さん:そうですね。イメージセンサーの感度の進化は大きいので、まずはセンサーサイズそのままに画質を向上させる方向へ進んでいきたいですね。すでに重ねあわせ処理でノイズを低減する機能があります。これをもっと強化してノイズを減らしていきたいですね。

ギズ:ピントが外れず、ノイズや手ぶれもない写真が手軽にオートで撮れるようになると、失敗したくないイベントでも積極的に使いたくなります。その方向に進化したのがXperia Z5というわけですね。

山本さん:記録するだけでなく、思い出も撮ってほしいという意味を込めて、私たちは「思い出画質」という言葉を作りました。ライフログから思い出画質へ進むことができたので、ここからはさらにデジタル一眼が担っているアートも視野に入れつつ、さらにステップアップしていきます。


大切な時間だからこそ、Xperiaで残す


画質を極めたXperiaが次に向かうのは「失敗写真」のない世界。劇的に進化したAFは、私たちがスマートフォンのカメラに対して抱いていた不安を完璧に払拭してくれました。Xperia Z5のカメラを体験すれば、「失敗できない大切な場面だから、Xperiaで撮ろう」と思うようになるはずです。


関連記事:構想3年、第4世代。Z5の「Xperia™のベスト版」ディスプレイは日常で活きるXperia™ Z5に見る、工業デザインの「意地」と「美学」
source: ソニーモバイル

(山田井ユウキ)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
・関連メディア