見る向きで絵が変わる、不思議な印刷技術

昔あった絵が変わる定規みたい。

上のくるくる回して絵が変わる物体、これが小型ディスプレイじゃなくて印刷物だっていったら、けっこう驚きですよね! 上から見たらモノクロ、横から見たらカラーの傘…こんな不思議な「見る向きで絵が変わるインクジェットプリント技術」を開発したのは、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(École Polytechnique Fédérale de Lausanne)の研究者です。

この研究チームはそもそも、網版画(シアンやマゼンダ、イエローの小さなドットで、遠目には1枚に見える絵を表現する技術)をさまざまな素材に応用する研究をしていました。そして、金属素材にこの網版印刷をすると、見る角度によって色が少し変わることに気づいたのです。

インクの列に90度の角度からライトを当てると、大きな影ができて「濃い色」が現れます。逆にインクの列に並行した光を当てると、影ができずに「薄い色」が現れます。これによって、絵を90度回転させると色が濃くなったり薄くなったりするのです。

おお、わかりやすい解説ですね! なお興味深いことに、この現象は金属素材の上でしか見られません。紙の上だと光が拡散しすぎて、どの方向から見ても色は変わらなくなってしまいます。

上の印刷物はその技術のデモです。くるっと90度回すと色が赤から青へ…不思議ですよね~。この技術はセキュリティ用途、つまりパスポートやクレジットカードへの応用が考えられます。また、印刷自体は普通のインクジェットプリンタでも可能です。シンプルなアイディアですが、今後幅広い用途がありそうですね!

source: École Polytechnique Fédérale de Lausanne via Engadget

Jamie Condliffe - Gizmodo US[原文

(塚本直樹)