アメリカ海軍、牛脂バイオ燃料(10%)で航海するエコ艦隊をデビュー

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石油依存は軍事的にも問題ありということ。

牛の脂。すぐにサイコロ状の牛脂が浮かんだアナタは今すぐ叙々苑に予約を入れてください。

こちらはバイオ燃料としての牛脂の話。アメリカ海軍はガソリン牛の脂混合バイオ燃料で一艦隊を運航させるようです。

このエコな艦隊は20世紀初頭に世界一周航海を行ったアメリカ海軍大西洋艦隊「グレート・ホワイト・フリート」にかけて「グレート・グリーン・フリート」と名付けられています。環境に優しいことのPRにもなっているわけですね。艦隊の中心となる航空母艦は原子力により動かされますが、艦隊の残りを編成する船はガソリンと牛の脂から作られたバイオ燃料の混合燃料で運航するそうです。今週サンディエゴの港からグリーン艦隊としてデビューとなりました。

2020年までに海軍のエネルギーの半分非化石燃料から供給することを目指すと、Ray Mabus海軍長官は2009年に発表しています。そう、アメリカ海軍は7年前から抜本的なエコ方針を打ち出しているんです。

しかしそこはアメリカ軍。ただエコだから目指しているわけではありません。軍における外国産石油への依存を減らしたいというのも大きな動機のようです。

Mabus長官によると現時点でいきなりエネルギーの半分を非化石燃料にするのはコストが高すぎるとのこと。そのため今回サンディエゴから出航する4隻の船は10%牛の脂で90%がガソリンとなっています。2016年も引き続きエコな燃料に切り替えていく方針は継続されていく予定で、飛行機水陸両用車にもバイオ燃料が導入されるようです。

バイオ燃料業界はますます大きくなってきています。今回は牛の脂が非化石燃料として使われていますが、他にも類がバイオ燃料源として米国エネルギー省日本のスタートアップ企業、国際航空会社などに注目されています。2011年にはユナイテッド航空が藻からの燃料でシカゴからヒューストンまで乗客を運びニュースとなりました。ただもちろん、これらのバイオ燃料が実用化されるには従来の石油燃料と比べてコストが少なくとも同程度まで下がる必要があります。

環境問題という側面では、アメリカ軍がこのようにエコへと方針転換しているのは非常に大きな意味を持っています。米国国防総省は世界で最大のエネルギー消費量を抱えており、海軍はそのうち3分の1を担っているからです。

image: DnD-Production.com / Shutterstock

source: Stars and Stripes and US Navy via Associated Press]

Bryan Lufkin - Gizmodo US[原文

(塚本 紺)