クックは全部払ってるって言ったけど…アップルがイタリアに滞納税410億円支払うことに

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税率の低いアイルランドで営業利益を計上して租税回避していた件で、アップル現地法人と幹部がイタリア当局から捜査を受け、滞納税3億1800万ユーロ(410億円)を支払うことに合意しました。

ティム・クックCEOは最近TVで税金逃れ疑惑にコメントを求められ、「政治的たわごとだ」、「法的に必要な税金はすべて払っている」と言っていたのですが、現地紙ラ・レプブリカによると2008~2013年のイタリア国内事業利益8億8000万ユーロ(1135億円)をアイルランド経由で計上し、イタリアには払っていませんでした。

アイルランドの法人税率は12.5%で、日米税率の大体3分の1。アイルランド経由で節税する多国籍企業は沢山ありますけど、今回のように1国の政府が過去に遡って税金を課すのは初めてです。

アップルはイノベーティブな節税対策で知られているわけですが、アイルランド支社は「アイルランド設立なんだけど、経営会議はアメリカで行われる会社」なので、設立国課税主義のアメリカからも、経営国課税主義のアイルランドからも課税されない無国籍企業で、実効税率2%という状態が続いていました。さすがにこれではあんまりだということで米政府から調査が入って、2015年からはやめることになりました。

欧州委員会もアイルランドがアップルを不当に優遇したのではないかという点について現在調査しており、2月には結果が出る見通しです。もし不当な優遇措置と判断された場合、アップルは最悪10年前まで遡って納税しなければなりません。

同様のケースでは、昨年10月にEU反トラスト当局がオランダ政府のスターバックスに対する税優遇措置、ルクセンブルク政府のフィアットに対する税優遇措置をそれぞれ違法と判断し、過去に遡って課税するよう命じたほか、アマゾンとマクドナルドにも同様の調査が入っています。だんだん風当たりが強くなってきました…。

source: The Guardian

Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文](satomi)