情けねぇ…CESで記者団が某社製品で歩数ツイ競争、1等賞品約64万円の旅行券

2016.01.15 18:45
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

160114ethics.jpg


これも新種のステマなのかな…。

CESでTomTomが記者に自社製品を無料で配って、「これで歩数をツイートして、1番歩数を稼いだ記者さんに5,000ユーロ(64万円)の豪華ツアーをプレゼントします!」という懸賞企画をやっていたことがわかりました。

報道機関向けの案内メールが米Gizmodoに転送されてきてわかったもの。配ったのは「TomTom Spark」の新型フィットネスウォッチです(写真上。ああ…こうやって写真載せちゃってる段階でもうステマの大勝利なのだけど…話が見えないと思うので載せておきます)。旅行券をもらうには、歩数を商品の写真入りでツイートすることが条件です。

やっぱりと言うべきかアリャリャと言うべきか、沢山の記者さんが参加していた模様です(まだ削除されてないツイートは#TomTomSparkChampで検索できます)。

キャンペーンは2本立てで、もうひとつは「Sparkを1日使って歩数を競おう。優勝者には、CESからの帰り便をファーストクラスにアップグレードします!」というやつ。レビュー用端末10台は会場でピックで、終了後お持ち帰りOKとメール(下)にはありますよ。


160114ethics_a.jpg


見事ファーストクラスを射止めた優勝者は…



じゃーん! CNETのDan Graziano記者でした。さっそくコメントを取材してみたら、こんな回答が返ってきましたよ。


負けず嫌いだから、単に勝ちたいと思っただけ。ツイートしたのは別に製品が欲しかったからじゃない。無料配布の製品は全部レビュー用の借り物という認識で、レビューが終われば会社にお返しするか、読者プレゼントで使ってる(今回のSparkも1、2カ月でそうするつもり)。

まさか優勝するとは思っていなかったので、TomTomには賞品は受け取れないって辞退した。


なるほど。もらっても読者にプレゼントで放出すれば結果オーライってことですね。「予めCNET編集部から許可はとりましたか?」という質問にはノーコメントでした。

次に惜しくも入賞を逃したTom's Guide編集部のMichael Prospero記者からの回答。こちらは上司にCC入りで返ってきました。


事前に許可はもらっていなかった、迂闊だった。仮に優勝していたとしても賞品は辞退していた。今から思うと、そもそも参加に同意すべきじゃなかった。これからは会社としてこの種の懸賞には一切関わらないようにするよ。賞金があってもなくても。やっぱり利害相反(読者の利益に反する行為)なので。

スタッフにもこの種のコンテスト参加が許されない旨、会社の方針を明確にします。


反省してる様子が文章全体に滲んでます。逆に、そんなに細かいことでいちいち目くじら立てなくても…という記者さんもいました。たとえばこちらは、Wifi Hifi編集部のCES番Christine Persaud記者からの回答です。


編集部も、私が参加していることは知ってたし、SNSで製品を紹介する見返りに何かをもらう行為だなんて考えてもみなかったわ。ただ面白い競争だと思っただけ。それ以外のことは頭になかった。


まあ、そういう軽いノリもあるのかな。

ちなみに見事豪華ツアー@64万円を射止めたFitTechnicaのRiyad Emeran記者も容認派で、読者にこうリプライしてますよ。


160114ethics_b.jpg


読者:TomTomの製品レビュー書いて、その同じ会社から5,000ドルの旅行券もらうなんて、自分でもおかしいと思わないの?


Riyad Emeran記者:別に。告知されてたし、ほかのテック記者だって優勝の確率は一緒だったからね。


以下は同記者が発表した声明です。


CESで1番良く歩くのが記者なのは有名なことなので、どれぐらい歩くか測ってみようっていうこと。懸賞付きの競争なことはみな知ってたし、事前にイベントで直接配られた利用規約にも明記されていた。参加・不参加は100%、記者・ブロガーの自由意志で、優勝は1番歩数稼いだ記者(9万歩以上)。見返りにそれ以上の製品レビューやPRを要求されたわけではない。

まあ、確かにステルス性は低かったんでしょうけど、肝心のツイや記事には端末や旅行券もらったなんてどこにも明記されてないわけで…。それで読者が納得してくれるのかな。

TomTomに限らず、記者・ブロガーに裏でお金払う会社もあれば、無料で自社製品を配る会社も。それを断るのが記者の仕事なのに。

それができない感覚の人にはもっと適職があると思うのです。企業の広報とか広告業界とか。


Kate Knibbs - Gizmodo US[原文
(satomi)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ネット風評被害 (ディスカヴァー携書)
  • 薮崎真哉|ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 人の心を操作するブラックマーケティング
  • 芳川 充,木下 裕司|総合法令出版
特別企画

家事で空気は汚れる? 「Dyson Pure Cool Link」でチェックしてみた

Sponsored by Dyson 風が強くて気持ちいい扇風機と、微細なアレルゲンも取り除いてくれる空気清浄機。2in1なダイソン・エアマルチプライアーシリーズ最新モデルが、さらなる進化を遂げました...
続きを読む»

・関連メディア