木星探査機ジュノー、太陽電池搭載機の史上最遠距離を突破

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太陽エネルギーが地球の25分の1の木星でも十分な発電量。

NASAの木星探査機ジュノーが、太陽エネルギーを電力源とする宇宙船としては太陽からもっとも遠い距離を突破しました。ジュノーは現在、太陽から約8億km離れた位置に達しています。

ジュノーは1月13日午後2時(米国東海岸時間)、より厳密には太陽から7億9300万kmの距離を超えて記録を樹立しました。太陽からはるか遠くまで飛ぶ探査機には通常原子力電池が搭載されていますが、ジュノーの電力源は太陽電池です。ジュノーの前の最遠記録は2012年、欧州宇宙機関(ESA)のロゼッタが、67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に接近中のときのものでした。それ以前は、太陽電池による宇宙船が火星と木星の間にある小惑星帯を超えることはありませんでした。

ジュノーは現在も木星を目指して進み、記録をさらに更新中です。ジュノーの太陽電池パネルは、次世代のより効率的なソーラーパワーシステムに向けたプルーフオブコンセプトとなります。太陽から8億km近く離れた木星では、日光のエネルギーは地球の25分の1しかありません。でもジュノーの太陽電池パネルはその日光を最大限活用し、28%という高い変換効率を実現しています。

ジュノーの太陽電池パネルはとても大きくて重く、2011年の打ち上げもなんとか可能になったという状況でした。長さ9mのパネルが3枚あり、それぞれに1万8698個の太陽電池が詰まっています。木星のそばでは500ワットしか発電できませんが、地球での発電量は14キロワットにもなる規模です。太陽電池でさらに太陽から離れた地点に行くには、より効率よく軽いパネルと、よりパワフルなロケットが必要です。

太陽系探査機に、プルーフオブコンセプトの太陽電池システムを載せる意味はどこにあるんでしょうか? ジュノーの主席研究員、サウスウェスト研究所のスコット・ボルトン氏はこう言っています。

ジュノーの目的は、我々の起源を知るための技術の限界を押し上げることにあります。我々はあらゆる方法を使って、木星の雲の向こうを見て、そこに隠された太陽系の歴史をひもとこうとしています。木星やほかの惑星の起源を知るためには、太陽の力を役立てるのがふさわしいと思います。

ジュノーは、今年7月4日に木星の軌道に到着予定です。その後16カ月間、2週間ごとに木星の雲から5,000kmの領域から探査を行ないます。目的は木星の形成のされ方や構造、大気、磁気圏について調査することです。

source: NASA

Mika McKinnon - Gizmodo US[原文

(miho)