マンハッタンの高級マンションをキャッシュで次から次へと購入しているのは誰だ

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ヒント:ダミー会社

ニューヨークに行くと、目がくらみそうなほど豪華な高層マンションがドカドカと建っていてビックリします。ただでさえ家賃の高いニューヨークで「こんなの誰が住んでるんだよ?!」と叫びたくなってしまいますが、なんと誰も住んでないというケースがどんどんと増えているそう。この怪しげなマーケットの実態を、いよいよアメリカ政府が調査し始めますよ。

ニューヨークタイムズの記事によると、米財務省は高価な物件を次々に購入しているにも関わらず経営実態のない、いわゆる「ダミー会社」の実態調査に動き出すそうです。不動産物件を大量に、しかもキャッシュで購入しているこれらのダミー会社、そのほとんどが投資家たち資産の保存先として機能しています。

その一方で実際に仕事を持ち、住む場所を必要としている人はたくさんいるわけです。そんな人たちが必要とする手頃な物件まで買い占められているため、住宅不足の一因になっているとのこと。

ニューヨークタイムズは去年、5百万ドル以上の物件に注目し、本当の所有者は誰なのかを調査しました。その結果分かったのはダミー会社による高級物件の購入はニューヨークだけでなく全国で起きているということ。例えばロサンゼルスとサンフランシスコでは、こういった物件の半分以上が経営実態の無い会社によって購入されているのです。

こういったケースに関して、所有者を特定し記録していくことを米財務省が開始し、まずはマンハッタンマイアミから始まるとのこと。政府としては庶民の住宅事情よりも犯罪との関連性を洗い出したいというのが本当の動機じゃないでしょうか。というのも去年のニューヨークタイムズの記事がマンハッタンの高級物件を持つダミー会社について調べた結果、国際的な犯罪捜査の対象になっている人物がオーナーだということが分かったんです。

アメリカで全国的に住宅不足が大きな問題となっている中、これは良い動きのように思えます。しかしこういった高級物件を購入する投資家たちを引き寄せようとしている都市にとっては、財務省によるこの動きが投資家を怖がらせないか不安なのではないでしょうか。

source: New York Times

Alissa Walker - Gizmodo US[原文

(塚本 紺)