宇宙旅行基地、2億円超の税金追加投入で物議…

宇宙旅行基地、2億円超の税金追加投入で物議… 1

夢があるのはいいのだけれど…。

宇宙飛行士として選ばれ、特殊な訓練を受けずとも、「誰でもお金さえ払えば宇宙旅行へ行ける!」そんな希望を掲げ、Virgin Galacticは、独自の宇宙船開発を進めてきました。そして、新たな宇宙旅行ビジネスによる雇用創出など、期待を胸に宇宙旅行基地となる「Spaceport America」の誘致に乗り出したのが、米国のニューメキシコ州です。

ニューメキシコ州の砂漠に、巨額の資金を投じてSpaceport Americaの建造がスタートしたのは2009年。それから7年の月日が流れ、これまでに2億2000万ドル(約250億円)が注ぎ込まれてはきたのですが~。

残念ながら、砂漠のなかに仰々しいSpaceport Americaの基地施設は誕生したものの、ほとんど雇用創出やビジネス拡大にはつながらず、いまも運営資金のみが垂れ流し状態なんだとか。現在、Spaceport Americaのためにニューメキシコ州が毎年支払っているのは46万2000ドル(約5200万円)。これだけでも数千万円単位で州予算が飛んでいくメガ歳出ですけど、新たに今年は追加で235万ドル(約2億6000万円)の運営費の補てんが必要とされています。

たとえ日本円にして優に2億円を超える予算を割くとしても、それに値する見返りが期待できるのであれば、あまり問題視されないかもしれません。でも、肝心のVirgin Galacticによる宇宙旅行ビジネスは、早期にスタートする気配すらなさそうです。やはり、期待の宇宙船がテスト飛行中に事故死者を出してしまって以来、風当たりも強まっているみたいですね。

宇宙旅行の実現が遠のけば遠のくほど、せっかくSpaceport Americaなるマンモス施設だけ整ったのに、維持管理ができずに尻すぼみとなってしまう危険性は高そうですよ。というのも、ニューメキシコ州は、米国内でも財政難に悩む州として有名で、全人口の2割以上が貧困層との厳しいデータまであります。おまけに、最近は原油価格の低下によって、さらなる歳入減に悩まされているところなんですよね。

ついに州内でも、「いつまで実益の伴わないSpaceport Americaのために税金ばかり無駄に投入するのか?そんな議論が活発化するようになってきたそうです。このまま宇宙旅行基地だけが、失敗に終わった遺物として残されるみたいな展開にだけはならないことを願うばかりです。

image by Bratovanov / Shutterstock.com

source: Parabolic Arc

Matt Novak - Gizmodo US[原文

(湯木進悟)