パスコードも指紋認証も甘い…絶対破れぬ脳波認証システムの開発が進行中

パスコードも指紋認証も甘い…絶対破れぬ脳波認証システムの開発が進行中 1

本人以外は絶対に解除不能!

セキュリティ認証システムが存在する以上、それを突破しようとするハッカーの試みは避けて通ることができません。例えば、人の顔を認識して本人確認を実施するシステムは、非常に安全と考えられがちです。でも、そっくりな双子や、ひどい場合は精巧な顔写真を利用するだけで、まんまとシステムを欺いて認証をクリアできてしまったり…。

ところが、米国ニューヨーク州立大学ビンガムトン校(Binghamton University)で研究開発が進められている「Brainprint」という認証システムは、本人でしか発することができない脳波を検出してID確認を進めるため、ハッキングされる可能性が限りなく低いとされていますよ。指紋(Fingerprint)ではなく、脳波をチェックするBrainprintでは、500セットの画像や単語をユーザーに見せ、それに対する脳波の反応を記録。認証時に一連のセット画像や単語を見せて、すべてに記録と同じ脳波パターンを検出した場合のみ、本人確認が完了するという仕組みのようです。

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例えば、寿司の写真を0.5秒間だけ写し出すとしましょう。寿司を食べたことがない人、寿司が大好物な人、生の魚が載った寿司など大嫌いな人では、脳波を検出する「EEG」ヘッドセットから送られてくる信号データは異なります。この原理で、食べ物や有名人、動物などの写真を次々と見せては、それに対する反応を記録し、本人確認データセットをそろえていくわけですね。

脳内思考に基づいて各個人を識別することが、主な狙いである。脳内の活動は、ほかの人の目に触れるものではなく、本人さえ意識しないうちに示される反応ですらある。

Brainprintの研究開発に携わる、同大学電気情報工学部のZhanpeng Jin助教授は、こんなふうにシステムの堅牢性を説明しています。すでに30人のユーザーから、100%の認識率で特定の人物のみを認証できる精度にまで仕上がっているそうですよ。

ちなみに、指紋や虹彩認証であれば、最悪の場合は、犯罪者がユーザーの身体の一部を切り取ってでも、なりすまされてしまう危険性があります。しかしながら、脳内思考の場合、たとえ脳を切り離しても、すでに思考は停止してしまっているので、本人以外は絶対になりすますことができないと強調されていますね。もし脅迫された状態でEEGヘッドセットをつけると、通常とは異なる反応でしか脳波パターンが検出されないため、本人の意思に反して強制認証させるのも難しいんだとか。

ほぼなりすましが不可能なBrainprintの認証システム。一連の脳波の読み取りとマッチングには2分ほどかかるため、スマートフォンなどのロック解除に用いるのには適さないものの、ハイセキュリティな施設へのエントリーなど、政府機関や大企業で将来的に活用されることへの期待が高まっていますよ。年月や経験に応じて、同じ人の思考パターンでも変化していくでしょうから、そのあたりの課題もあるでしょうけど、新たなバイオメトリクス認証方式に脳波がフル活用される日は、そう遠くないのかもしれませんよね~。

Image: Gerry Shaw

source: Binghamton University

Esther Inglis - Gizmodo US[原文

(湯木進悟)