重力波直接観測に成功か、2月11日に公式記者発表

2016.02.09 15:55
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噂は本当だったのかも!

ついに重力波が観測できたかも、という噂は少し前からちょろちょろ聞こえていましたが、ついに2月11日午前10時半(日本時間12日午前0時半)、LIGO(Laser Interferometer Gravitational Wave Observatory)が記者会見を開くことが発表されました。会見はワシントンD.C.で開かれ、米Gizmodoも参加する予定です。

重力波は時空という織物にできるかすかなひだであり、その存在はアルベルト・アインシュタインが一般相対性理論の中で最初に予言していました。巨大な物体を急激に動かしたり、または巨大な物体(ブラックホールなど)同士を急激に衝突させたり、超新星爆発が起こったりすると、そんな波が起こると言われてきました。そして物体が大きければ大きいほど、時空は大きく乱れ、重力波が強くなるのだと。ただ、それらを直接観測する技術は今までありませんでした。そう、今までは

最近アップグレードされて観測感度を高めたLIGOは、重力波のシグナルを探し続けてきました。そして先月、物理学者のローレンス・クラウス氏が、LIGOが重力波検出に成功したらしいというをツイートしたのです。ただ、当事者にとっては非常にセンシティブな話を軽くおもらししたクラウス氏周辺は軽く炎上し、LIGOのリーダーたちは公式発表を待つようにと呼びかけていました。

それでも今回の記者会見を前に、別のところからまた情報がもれてきていました。カナダのマックマスター大学の理論物理学者、クリフォード・バージェス教授が彼のいる部門全員に対し、LIGOのチームがふたつのブラックホールの合体を示すシグナルを発見したとメールしたんです。

Scienceで、Adrian Cho氏はこう言っています。


このシグナルの統計的有意性は非常に高いと思われ、物理学者が何かの発見を主張するときに使われる「5シグマ」の基準を超えているだろう。LIGOは干渉計というふたつの巨大な光学機器で構成されていて、研究者たちはそれを使って空間のきわめてわずかな伸びを捉えようとしてきた。バージェス氏のメールによると、それぞれの干渉計が、ブラックホールの合体をしかるべき時間差で捉えたという。


その歓喜のメールの画面キャプチャもTwitterに流出し、興奮の輪を広げています。


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やあみんな、LIGOの噂は本当みたいだ。2月11日のネイチャーで発表されるみたいだから(きっとプレスリリース付きで)、要注目。

論文を見たスパイたちは、彼らがふたつのブラックホールの合体による重力波を見たと言っている。彼らいわく、ふたつの検知器間の距離を考慮すると、検知結果はそれが高速で動いていたことと矛盾しない。彼らは、これが5.1シグマの発見に相当すると言っている。ブラックホールの質量は最初はそれぞれ36と29太陽質量で、最後(合体後)は62になっていた。シグナルは明らかに壮観で、最後にはカー(・ブラックホール)への変化も見られたようだ。


重力波が検出できると、一般相対性理論が裏付けられるだけでなく、今まで観測が難しかった「暗い宇宙」などを捉えられるものと期待されています。物理学の限界がまたひとつ押し上げられる、そんな大きな一歩を我々は目撃しつつあるようです。


Image: R. Hurt - Caltech / JPL
source: ScienceLIGO


Jennifer Ouellette-Gizmodo US[原文
(miho)

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