中国政府がヘンテコビル禁止。衛星で全土を監視

2016.02.25 12:15
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常識を破るビル脈絡なく建ち続ける中国で、とうとう政府が「デカい」だけで「景観になじまない」「ヘンテコ」ビルの建築規制に乗り出しました。

国務院が日曜発表したもの。これからは「都市の景観になじむ経済的でエコで美しい」建築を目指すようです。2014年から噂はありましたけど、これにて正式通達に。

ギズでも中国の建設ラッシュは時折お伝えしてきましたけど、近年で一番目を引いたのはレム・コールハース設計の中国中央テレビ本社ビルですよね。どう見ても便座に座る人にしか見えないことから、地元では「巨大パンツ」と呼ばれています。同じくOMA設計の中国の証券取引所は「ミニスカート」


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中国人が連想するイメージを図解した2015年11月15日付け新民晩報 via Danwei


巨大パンツと並び称される北京のランドマークが、周斉(Zhou Qi)デザインの中国共産党機関紙「人民日報社」本社ビル。「巨根」の愛称で、海外にもその名を轟かせています。建設中の写真がネットで話題になって検閲され、検索できなくなる一幕もありました。

一方、スタトレファンのNetDragon創業者・劉徳建(Liu Dejian)氏が福建省に建てたのは、USSエンタープライズ号を模した本社ビル。版権もばっちり確保して夢実現です。



こちらは瀋陽方円ビル。真ん中に45mの穴がぽっかり空いてます。


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image: arbideejay1 YouTube


チェーンホテルも中国上陸した途端、このとおり(湖州シェラトンホテル)。



ちなみに記事トップの湯のみ茶碗ビルは、2014年、無錫市にオープンした10階建てビルです。


「遠くから見たら山かと思った。面白いね!」と市民


なかなかこうして見てくると楽しいんですけど、上海交通大学城市科学研究院の刻士林院長は「中には人民の血税を、なんの役にも立たない変なビルの建設に大量に注ぎ込む役人もいる」、「保守運用費用も馬鹿にならないため、竣工後取り壊されるケースも結構多い」と南華早報に語っていますよ。バブル廃墟みたいなものか…。

今後は建築許可の審査を厳重にし、設計・施工に無駄・浪費・美観を損ねるものがあれば待ったをかける方針とのこと。建設現場をマッピングし、違反をピンポイントで摘発できるように、なんと衛星から中国全土のヘンテコビルの見張りを強化していきます。

ちょうど2カ月前には急激な都市化に伴う公害・安全性・渋滞などの問題を話し合う中央都市化工作会議が開かれたばかり。1978年には都市人口は中国全体の18%でしたが、今は55%にまで増えていて、それで建設現場でも環境に配慮しようよってことみたいですね。新方針では渋滞緩和のためにゲーテッドコミュニティの禁止も盛り込まれます。

中国からヘンテコビルが消えるなんて、なんだろう、この心にぽっかり穴が開いたような寂しさは…。


source: China State Council and South China Morning Post

Bryan Lufkin - Gizmodo US[原文
(satomi)

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