ハチドリは飛びながら体温調節している

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ハチドリって不思議な動物。

ハチドリは飛ぶ時に、種類によりますが1秒になんと12〜80回も翼を羽ばたかせるそうです。でも、これだけ動くと体の熱がかなり上がってしまいますよね。なので、どうやらハチドリにはオーバーヒートを防ぐ構造があるようです。研究により、このちっちゃな鳥がどのように体温を調節しているのか、少しずつわかってきました。

ジョージ・フォックス大学とモンタナ大学の研究者チームが、飛んでいるハチドリの体のあらゆる部分から熱が引く様子を観察しました。そしてその研究結果をRoyal Society Open Scienceという雑誌で発表しています。「ハチドリが飛行中、どのように熱をうまく逃しているのかを理解するには、熱が皮膚から外へどのように動いているかを知ることが重要となります。ハチドリが飛行速度によって放熱経路を積極的に変更している、と結論づけました」とのこと。

ステップ1:まずはハチドリのオス3匹とメス4匹をモンタナ州ミズーラで捕獲。研究室に戻り、捕獲したハチドリを1匹ずつ自動給餌機付きのカゴに入れます。さて、いよいよ実験です。それぞれのハチドリを風洞に置いて、様々な速度で風を送り、飛んでいるところをビデオで撮影。これで飛んでいるハチドリの体の熱の様子を観察することができました。

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研究チームはこの実験では内羽のことも考慮しなくてはいけませんでした。内羽ありとなしの両方の測定をおこなうために、内羽のないハチドリも必要だったため、死んだハチドリの羽をとって実験に使用したそうです(論文内で、死んだハチドリは研究中ではない時に、たまたま死んだハチドリを発見したので、それを使用したと明記してあります)。

まず、その死んだハチドリの羽を体に畳み込み流線型の姿勢に直し、そのまま48時間乾燥させます。その後、メス、鉗子、ドリルを使用して内臓を取り出します。こうすることで、体腔内へ熱を送り込むことができるようになり、生きている鳥のような熱の動きを再現できるからです。

その後、リード線を配置して木製のつり帯に取り付け、風洞内に配置。それから研究チームは、生きているハチドリの実験と同じように、いろんな速度の風を送り込みテストを2セット実行しました。

そして実験の結果、ハチドリの飛行中、体の特定の部分だけ熱が引いていることがわかりました。その場所というのは、目、肩の関節、そして足でした。自分自身で熱の調節をしているんです。例えば、飛行中のハチドリの体温は周りの空気の温度より一定して8度高く保たれていました。そして熱を放出するために、足をぶらぶらさせているのが確認されています。もっと早いスピードで飛んでいる時には、足を引っ込めて空気力学を利用しながら、熱を逃していることがわかりました。あんな小さな鳥もこんなに複雑な構造で身を守っていたんですね。

source: Royal Society Open Science, Improbable Research

image by Bartosz Budrewicz, D. Powers et al./George Fox University

Jennifer Ouellette - Gizmodo US[原文

(リョウコ)