【閲覧微注意】ゴキブリのしたたかさを、災害救助用ロボットに

2016.02.11 21:00
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人類最大の敵に学ぶ。

核戦争が起きても生き残る唯一の生物はゴキブリ、なんてよく言われます。ちょっと叩いたくらいじゃ死なないし、狭いすき間にもカサカサっと入っていきます。思い出すだけでもぞわぞわしてきますが、そんなに能力があるんなら人の役に立てちゃったほうがよくない?とばかり作られたのが、この手のひら大のロボットです。

カリフォルニア大学バークレー校のKaushik JayaramさんとRobert J. Fullさんによる研究チームが、ゴキブリの特長を取り入れたロボットのプロトタイプを公開しました。名づけて「CRAM(Compressible Robot with Articulated Mechanisms)」、直訳すれば「関節機構を持つ圧縮可能なロボット」で、「CRAM」自体も「詰め込む」という動詞です。そして研究チームはまさに、ゴキブリのよいところを詰め込もうとしています。

Jayaramaさんたちはゴキブリの能力を理解すべく、まず彼らの生態を調査しました。そして、ゴキブリは普通に歩いているときは半インチ(約1.2cm)くらいの体高がありますが、いざとなればその5分の1、硬貨2枚分ほどの薄さになれることを確認しました。しかも彼らはその状態で、体重の900倍もの力に耐えられるんだそうです。


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薄くなったゴキブリは、脚が外向きに広がって、足先で地面を押すことはできなくなります。すると彼らは、足先じゃなく脚にある突起を使って動き出します。ゴキブリは通常はこの突起を感覚器としつつ、つぶれているときはこの部分の摩擦を利用して前進できるんです。彼らの動きを捉えた素敵な動画がこちら(閲覧すごく注意です!)にあるので、研究熱心な方はご覧ください。

そこでJayaramaさんらは、ロボットゴキブリにも同様の仕組みを搭載しました。ロボットの脚は圧力がかかると外向きに広がり、エッジに沿って小さな突起もあります。また体は柔軟なプラスチックの外殻で覆われ、この機構を保護しています。下の動画は大丈夫、ゴキブリは出てきません。



ただ残念ながら、ロボットゴキブリには本物のゴキブリほどの耐久性はありません。それにつぶれたときの高さも5分の1まではいかず半分程度だし、まだ研究室の外ではテストされたことがありません。研究チームでは、今後は安くてタフでリアルに使えるロボットゴキブリを大量に作りたいと考えています。


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このロボットゴキブリにトラッキングセンサーが搭載されれば、彼らは災害救助の現場で使われ、がれきのすき間をくぐり抜けていけることでしょう。災害現場に送り込めば、人間がそこに入る前に内部の状態を確認でき、救助すべき人の位置や適切な進入口などを把握できるはずです。そのときロボットゴキブリは、リアルのゴキブリが人間に恐怖を与えるのとは真逆に、安堵をもたらすものになれるかもしれませんね。


images by PNAS 2016
source: PNASBerkeley News

Esther Inglis-Arkell - Gizmodo US[原文
(miho)

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