西暦79年の巻物がX線で読めるかも知れない

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ポンペイは最高の出版業界を持っていましたが、西暦79年のヴェスヴィオ火山の噴火により、ヘルクラネウムの町とともに火砕物に埋まってしまいました。1752年には炭化した巻物が町の図書館から発見されています。炭化しているため長らくそこに記された内容は謎でしたが、イタリアの科学者たちによれば、X線技術により炭化した巻物を読むことができる可能性があるようです。

ヴェスヴィオ火山の噴火、そしてそれに続いた付近の町の壊滅。大きな惨劇でしたが、その後何百年もあとには考古学に数々の発見をもたらすものへと変わりました。家具、動物、道具類、フレスコ画…ここで見つかった数々のものは現代の我々に大昔の人々の生活を教えてくれます。ただひとつ、巻物だけは例外でした。ヘルクラネウムの巻物は、噴火により降り落ちた灰の熱により炭化していたのです。

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これらの巻物は何世紀も前に発見されながらも、非常に脆くなっているために開くことができませんでした。何世代もの間、歴史研究家や考古学者たちが残念がっていたのですが、「Italian National Research Council(イタリア国立研究評議会)」の科学者たちは今、巻物の一部を読む方法を見つけたと考えているんです。今回の科学者たちの調査結果は「Proceedings of the National Academy of Sciences」で最近になって発表されました。

ヘルクラネウムの人々や、他の大昔の社会では、炭素ベースのインクで文字を書いていたとこれまで思われてきました。後に金属インクが使われるようになったのですが、これまではこの変化は西暦79年よりもだいぶ後に起きたと思われていました。しかし科学者たちが巻物の破片をフランスのグルノーブルに運び粒子加速器で調べたところ、インクには多くの鉛が含まれていることが分かりました。

鉛であれば、感度が十分高く正しく調整してやればX線を使って読み取ることができます。科学者たちは年内にもナポリで巻物をX線にかける予定です。もしこれがうまくいけば、私たちは2000年近く前に失われた町の読み物を読むことができる最初の世代となるでしょう。

image by Wiki Commons、Emmanuel Brun

source: Proceedings of the National Academy of SciencesNew ScientistScience

Esther Inglis-Arkell - Gizmodo US[原文

(abcxyz)