そう言えば2012年に世界は一度終わりかけていたそうです、太陽嵐で

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この記事は2014年3月21日公開のものを再掲載しています。

たまたま地球は反対側*をのんびり移動中だったから助かっただけで、2012年7月の太陽嵐は思った以上に大きかったようですよ?

もし地球を直撃していたら、「観測史上最大の磁気嵐『キャリントン・イベント1859年の太陽嵐)』に匹敵する巨大な太陽バーストが地球全体を磁気の火花で覆っていただろう」とScience Dailyは報じています。

この「火花」で送電網と衛星はノックダウン、世界中が闇に包まれ、通信機能もGPSもない状態が下手すると何年間も続いていたのだそうな。

水曜『Nature Communications』に掲載された新しい調査でも、世界は2年前の夏、「巨大な磁気爆弾を間一髪で交わした」と書かれています。

いや~彗星も怖いけど太陽熱も油断なりませんね。

ソーラー・スーパーストームの怖さ

「ソーラー・スーパーストーム(超巨大太陽嵐)」は幸い滅多に起こらないものですが、当たると既存の電磁インフラは末端まで狂ってしまいます。

例えば1859年の太陽嵐では当日、電話回線がやられただけでなく、生身の電話交換手も電気ショックでやられました。また、Science Dailyにもあるように、「もっと格段に小規模な1989年3月13日の太陽嵐でも、カナダでは水力発電所の送電網がやられて、600万人が最高9時間の停電に見舞われ」ました。

…そして美しさ

そんな深刻な状況を語る時に、こんなどうでもいいことに気が奪われるのも不謹慎ですが、仮にそれクラスの超巨大太陽嵐が起こった場合、世界中が闇に包まれてゆくその過程は想像を絶するような美しさと思われます。

太陽磁気のコイル状の枝葉は「曲がりくねって、のたうち回る、磁場エネルギーのロープ」のごとく、我々の磁気と「絡み」合い、地球全体をくるんでいった…のだとか。

驚くべきことに今回の太陽嵐は、我々独自の磁場を弱めるのでなく、強める方向に作用していたこともわかっています。

「直撃していたら相当危なかった。高速だからということもあるが、あとひとつ、非常に長続きする南方向の磁場だったというのがその理由だ」と語るのは、UBバークレイ物理学研究員のジャネット・G・ラーマン(Janet G. Luhmann)氏。

「この方向だと、地球に当たると南方向の磁場が地球の北方向の磁場と激しく交わって、再結合(reconnection)の状態が生まれるので、磁気嵐が最大に沸き起こってしまうのだ。太陽嵐は通常、エネルギーを両極に放射して終わりだが、これだと代わりに放射線帯、電離層、上層大気に放射するため、ずっと南の熱帯地方でもオーロラが出る」

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熱帯…!

きっとこんな光景なんでしょうかね…。巨大な七色の竜が熱帯まで降臨し、マイアミ、ローマ、リヤド、ジャカルタ、メキシコシティの空を何時間も染め、アンデス、ヒマラヤ山中のキャンプ場からも空を見上げると七色…光はピラミッド上空を通り、巨大な磁気エネルギーの海が雲を突き抜け、我々の周りの至るところで世紀末的な雷鳴が轟き、世界中が画面の要らない電気生中継、ああ、きれいだ…と眺めてるうちに光が消え…。

*訂正:公転軌道は直撃したんですが、太陽が反対側を向いていた時に起こったので助かりました。9日違ったら危なかったようです。

Lead image courtesy of NASA; bottom image by Stephane Vetter, via NASA's Astronomy Picture of the Day

source: Nature Communications, Science Daily

Geoff Manaugh - Gizmodo US[原文

(satomi)