Netflixはモバイル用ビデオの帯域を制限していた

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Comcastを利することがなければいいのですが…。

Netflixはネット中立性を何年も公に支持してきました。しかし裏では、実は全ての利用者を公平に扱っていたわけではないようなのです。Netflixは先日、AT&TとVerizonの利用者に向けて、ビデオの帯域を過去5年間制限していたことをウォールストリートジャーナルに認めました。

Netflixによれば、ビデオストリーミングの帯域を最大600kbpsに制限していたそうで、これは360pの低解像度ビデオをギリギリ快適に観られる程度の速度です。これは、AT&TやVerizonの利用者が、キャリアに課された通信量制限を超えないように配慮した結果なのだとか。なので、「利用者により優しい制度」のT-MobileやSprintの利用者に対しては制限をかけていないそうです。

アプリを利用している人がビックリするような超過料金に悩まされるようなことがあっては困るので、制限をかけたこと自体は理解できます。しかし、それを隠していたことは納得できません。それにこういうことは、彼らのネット中立性の代弁者という立場を複雑にしてしまいます。ネット中立性とは、ネットに存在する全てのサイトやサービスは、プロバイダーによって平等に扱われるべきだとする考え方で、例えばBingではなくグーグルを使ったからといって、Comcastが自身の顧客に特別料金を請求することはできないのです。

厳密に言えば、Netflixはプロバイダーではないので、特定の利用者に制限をかけることはネットワーク中立性に反しませんが、全てのパケットは平等に扱われるべきという原理に抵触しかけています。彼らの行為は利用者から選択する権利を取り上げ、混乱を生み出してしまいました―今回の場合、T-MobileのCEOであるJohn Legere氏は、帯域制限をかけたのはAT&Tであると当初考えていました。

利用者を高額な請求から守るのは良いとして、そこには透明性とスマートさが欠かせません。特定のネットワークを使っているという理由だけで、選択肢もなく密かに帯域制限を行なうのはそれとは真逆と言えます。

Chris Mills - Gizmodo US [原文]

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