ヘルシーで美味しい揚げ物のために! ポテトチップスを観察

2016.03.04 17:00
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揚げ物という魔法。

フライドチキンが好きです。とんかつが好きです。フレンチフライに、ポテトチップスは言うまでもありません。揚げ物はなんて美味しいのでしょうか。揚げ物を食べるたびに思います。煮えたぎる油の中に、最初に食材を投入しようと考えた人は、なんて勇気がある素晴らしい人なのだろうと。さて、そんな揚げ物の代表格、ポテトチップスの話です。

イリノイ大学の科学者チームが行なった実験は、ポテトチップスを揚げる時に何が起っているのか、じっくり見てみようというもの。油の中で変化する1.65ミリにスライスされたジャガイモを、X線マイクロCTという技術を使って観察しました。マイクロCTによって、物体の2D画像を撮ります。撮影された何枚もの2D画像を、コンピューターで繋ぎ合わせることで3D画像を作成。物体内部の水分が、揚げ時間によってどう動くのかを観察しました。トップ画像は、実験で揚げられたポテトチップスの様子。揚げ時間20秒/40秒/60秒/80秒/ごとの画像で、ポテトチップス内部の気孔がどう展開していくのかがわかります。

揚げ物は、水と油のせめぎ合い。油の中に投入された食べ物は、内部の水分が熱せられ外に出て行きます。水分が出た後、食べ物にある気孔が空き、そこに今度は油が入っていきます。しかし、揚げられる素材に厚みがある場合、外に出ようとする水分が、中に入ろうとする油分が深くしみ込んでしまうのを阻止します。この水と油の攻防が、しっとりとした美味しい揚げ物ができあがる鍵となります。アメリカで11月の感謝祭では七面鳥が食べられますが、近年、丸焼きではなく丸揚げが美味しいと流行っているのはまさにこれ。油が水分を閉じ込め、水分が油分をシャットダウンすることで、脂っこくなく、しっとりとしたお肉に。

さて、ポテトチップスのような薄い素材では、七面鳥で起きる絶妙なバランスは生まれません。水分は抜け、気孔が空き、破れ、どんどん油がはいってきます。もちろん、これがパリパリザクザクのポテトチップスの食感に繋がるのですけれど。

イリノイ大学は、こんな具合で揚げ物をじっくり観察しているのです。何故ってそれは、より良い揚げ物の未来のため。研究の目的は、味はそのままでより健康的な揚げ物を作りだすことにあります。ヘルシーで美味しいなんて、言うことなし! 罪悪感のない揚げ物を! 研究の詳しいレポートは、元ネタのJounal of Food Scienceにて発表されています。


source: Journal of Food Science

Esther Inglis-Arkell - Gizmodo US[原文
(そうこ)

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