縮むプラ板にテフロン塗って焼いてみたら思わず新素材作れちゃったよシドニー大学

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焼いたら縮むプラ板のおもちゃで遊んだことありますか?

大きなプラスチックの板の上に絵を描いたり色を塗ったりして、そのあとオーブンで焼くと縮んで自分だけのキーホルダーやアクセサリーが作れるというあれですね。

欧米ではShrinky Dinksという商品名で知られてたりしますが80年代っ子なら絶対知ってるあるあるオモチャです。今回の発見でシドニー大学の研究チームが使ったのも基本的にはこの80年代オモチャと同じ原理である縮むプラスチック素材。

これにテフロンを塗ってから熱を加えたらどうなるか試してみたそうなんです。そうしてできたのが超疎水性を持つ新しい素材。

もう水を弾くのなんのって。水を垂らしたらコロコロとボールのように転がっていっちゃうんです。どうも縮む過程でテフロンがとても細かい凸凹を表面に作るのが原因のようです。

個体の表面とそれに触れている液体の表面がなす角度を接触角と呼ぶのですが、この角度が小さければ小さいほど液体がつぶれた状態で個体の表面にのっかっていることになります。

あまり水を弾かない、濡れやすい素材であればこの水の接触角が小さいわけです。個体が水をよく弾くような素材の場合、その上にのっている水は滴の形でボールみたいになりますよね。その場合、接触角は大きいわけです。

この接触角が90度以下の状態が科学的に「ぬれる」ということだそうです。ではこの新素材の上におかれた水の接触角はというと…172度!すごく水をよくはじくのが分かります。

研究は科学誌「Applied Interfaces and Materials」で発表されました。

これだけなら「ふーん」で終わっちゃいそうですよね。世界には撥水性の高い素材なんてたくさんあるわけです。しかしこの素材、非常に耐久性も高いようなんです。10ナノメートルの厚さのテフロンの層を上に作ることでアルミニウムのコーティングと同じ位の傷つきにくさを持ったとのこと。そしてひっかき傷を付けられた状態でも水を弾いたそうです。

この素材、縮むプラスチック素材でできていることからも、形を変えるのも非常に簡単。車からカバンから、非常に色んな用途に使える可能性があるとのことです。

新しい素材が開発されても高価だったり、用途が限られていたりとあまり実用的でなかったりします。しかしこの素材はその点かなり有望だということですね。

Image by Brocken Inaglory

source: Applied Interfaces and Materials via Chemical & Engineering News

Jamie Condliffe - Gizmodo US[原文

(塚本 紺)