新たな宇宙時代の幕開け…これからの宇宙事業6大イベントをまとめてチェック

新たな宇宙時代の幕開け…これからの宇宙事業6大イベントをまとめてチェック 1

人類は宇宙で盛り上がる!

日本もがんばっていますけど、いまアメリカでは民間企業による宇宙事業空前のブームを迎えているようです。ついにイーロン・マスク氏率いるSpaceXは、打ち上げロケット「Falcon 9」を洋上の船に再着陸させることに成功しました。これにより、さらに民間宇宙開発も弾みがつきそうです。

さてさて、それでは今後は、宇宙をめぐって、どのようなビッグイベントが繰り出されていくのでしょうか? 現時点で6つの重要な流れを押さえておく必要があるみたいですよ。乗り遅れないためにも、おさらいチェックしておきましょう〜。

1. 打上げロケットを再利用する

宇宙空間へペイロードを打ち上げた後、無事に地上へと戻ってきたロケットに拍手喝采。もちろん、それは確かにすばらしいことですけど、本来の目的は、実際に戻ってきたロケットを再利用し、再び打ち上げミッションに活躍させることでしょう。

ちなみに過去に、海上を漂う船ではなく、陸上の再着陸地点へと戻ってきたFalcon 9は、初の快挙を祝って博物館行きが決定済み。実際にロケットエンジンの発火を再テストするところまでは進みましたが、再び打ち上げミッションに投入されることはありませんでした。

でも、こうして打ち上げロケットを帰還させて再利用可能な道が整った以上、次は本当に戻ってきたロケットで低価格の再打ち上げへと挑戦してくるでしょう。なお、Falcon 9とは完全にスケールが異なるものの、ジェフ・ベゾス氏の会社であるBlue Originの「New Shepherd」ロケットは、すでに宇宙空間へ行ったり来たりを繰り返すことが可能であることを実証済みです。こういうロケットの再利用や再々利用がスタンダードになる時代はすぐそこなのかも…。

2. ロケットは量産体制を迎える

ちなみにNASAはSpaceXを用いた宇宙事業を進めてはいるものの、SpaceXの打ち上げロケットでペイロードを宇宙空間へと送り込みたいのはNASAだけではありません。ロケットの再利用で低価格化が実現するのであれば、もっともっと宇宙は身近な世界となり、打ち上げを希望する企業団体も増えてくることでしょう。

すでにこうした需要に応じるため、SpaceXはFalcon 9の製造ペースを大幅に加速させる計画を立てています。年間30回もの打ち上げミッションをこなせるような体制も整う時代になるんだとか。ほかの民間企業も打ち上げ回数を増やし、ロケットの大量生産が必要になってきそうですよね。

3. ロケットは大型化する

地球を飛び出して宇宙空間にペイロードを送り届ける打ち上げロケットは、大きくてパワフルになればなるほど、積載量もアップしていくことになるでしょう。ですから、宇宙が身近になるにつれて、もっと大量のペイロードを打ち上げられるロケットを望む声も高まっていきます。

そこで、早くもSpaceXは、年内にも「Falcon Heavy」なる新たな打上げロケットをデビューさせる方針を明らかにしています。はるかにFalcon 9を超えるパワーで、よりビッグなペイロードだって宇宙空間へ送り込める新ロケットの誕生! こちらのデビューも、成功で飾れるかどうか、楽しみなかぎりですね。

4. 宇宙飛行士を乗せられるロケットが増える

民間企業の打上げロケットという選択肢もそろい、全盛期を迎え始めているようにみえる宇宙開発ですけど、物ではなく人間の宇宙飛行士を宇宙空間へと送り込める選択肢は、いま限りなく少なくなっています。スペースシャトルの引退後は、もはやロシアの宇宙船ソユーズのみに頼りっきり。アメリカとしてはやや分が悪い感じでもあるでしょうか。

ところが、この状況にも変化が訪れそうです。NASAは昨年、SpaceXおよびBoeing(ボーイング)に依頼して、1回の打ち上げで最大6人の宇宙飛行士を宇宙空間へと送れるような体制を整える計画を公表。さすがに人間を乗せるとだけあって、打ち上げミッションにはクリアしなければならない規制も数多く残っているものの、早ければ来年にも、宇宙飛行士が米国発で国際宇宙ステーション(ISS)へ向かえる道が整備されるとのことですよ〜。

なお、NASAは上記の2社以外にも、ペイロードを宇宙空間へ届けるミッションを、Orbital ATKシエラ・ネヴァダのロケットで進められるようにする方針も打ち出しています。どこか1社のみに頼るのではなく、こうして4社による打ち上げロケットの選択肢を充実させる目的のようですが、いずれはOrbital ATKやシエラ・ネヴァダも、宇宙飛行士を乗せたロケットを打ち上げる時代がやってくるのかもしれません。

5. 宇宙旅行が身近になる

こうした民間企業による打ち上げミッションとは別に、ISSへの往復や惑星探査ほど大規模な宇宙事業ではないものの、いわゆる準軌道(サブオービタル)の宇宙空間弾道飛行して宇宙旅行気分を味わえるようにするスペースツーリズムが盛り上がってきそうです。この分野では、Virgin Galacticのビジネスが有名ですけど、Blue Originも負けてはいません。

そもそも億万長者をターゲットにした宇宙旅行ビジネスは、こんなにもSpaceXが主導する民間宇宙事業が発展する前に、とっくに実現しているだろうと考えられていました。ただ2年前に肝心の弾道宇宙飛行を可能にさせる「SpaceShipTwo」宇宙船が事故に遭ってから、急速に話が萎んでいったように思えます。ようやくそのショックからも立ち直り始め、再来年あたりから各社の提供するプチ宇宙旅行パッケージが話題を誘う展開だってあるのかも〜。

6. 人類は火星を目指す!

なお、SpaceXを率いるイーロン・マスク氏は、火星に人類を居住させる時代を思い描いていることでも有名です。地球のみでしか人間が生きていけない現在の状況は理想的ではなく、複数の惑星に分散して人が住まうことができれば安全では?

そんな持論も展開して民間宇宙事業へと挑むマスク氏ですけど、ここまで列挙した早期に実現しそうな5つの流れとは違って、火星に人類が到達するまでには、まだまだ長い道のりもありそうです。NASAの計画では、火星に宇宙飛行士が降り立つのは早くても2030年代。でも、いまのペースだと、もう少し早まる可能性だってなきにしもあらずでしょうかね。

source: Popular Science, Space.com, NASA, SpaceX

Maddie Stone - Gizmodo US[原文

(湯木進悟)