【レビュー】僕がApple Watchを1年でヤメた本当の理由

【レビュー】僕がApple Watchを1年でヤメた本当の理由 1

やっぱり不要?

そろそろ新しい「Apple Watch 2」へのモデルチェンジの噂も活発に飛び交うようになってきました。アップル初のスマートウォッチとして発売された「Apple Watch」ですけど、皆さんは使っていらっしゃるでしょうか? えっ、あんなの高いし、いらないですって〜?

米Gizmodo編集部のCasey Chan記者は、発売と同時にApple Watchを手に入れたものの、ついに2カ月前にさじを投げてしまい、もうあんなものは二度と使わないって息巻いています。最初は気に入って使っていたと思うんですが、なにがあったのでしょう? Apple Watchの正直なレビューとして、彼の利用実態をお届けしましょう。

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Apple Watchを買ったときの感動は、いまでも忘れられません。新製品が登場したといっても、結局のところは数年前に買ったものが、ほんの少し新しくなっただけ…。そんなサイクルでガジェットを購入するばかりの日々が、ついに本当に新しいものを試せるようになった!

でも、Apple Watchには、最初の興奮とは裏腹に、ストレスばっかりもらったように感じています。まず最大の問題点は、いまだにハードウェアボタンの意義が理解できていないこと。デジタルクラウンと、サイドにもう1つボタンがあるだけなのにです。

たとえば、デジタルクラウンを単純に押すだけだと、まるでiPhoneのホームボタンのような働きをします。でも、いつも必ずホーム画面へ戻るわけではないですよね。お気に入りの連絡先を表示中だと、同じ動作でも1つ前の画面に戻るだけです。デジタルクラウンを回すと、画面スクロールしていくけど、プッシュすると選択してくれるわけではありません。選択するには、指で画面をタップしなければなりません。こういうことって、ほんの小さなイライラにすぎませんけど、でも、結構なストレスになるんですよ。

iPhoneは、指を使って直感的な操作ができることがポイントでした。ところが、Apple Watchの場合は、あまり直感的にスイスイと操作はできませんでしたね。以前にした操作を再び繰り返したいだけでも、やっぱり迷ってしまったりするんです。だから、最後はもういいやって、やりたかった操作そのものをあきらめることだってよくあります。

迷わずできる、お決まりの操作があるとしましょう。その場合でも、どの指で使うかは、いまだにしっくりとこないものばかり。最後に落ち着いたのは、左手にはめたApple Watchを、右手の親指を左下に添え、人差し指で各操作をするスタイルでしょうか。右手の親指と人差し指を、直接デジタルクラウンに持っていって回すことも多いです。あとは親指だけ使いながら、画面をタップしていくことも。

スマートフォンの場合、持ち手の親指を浮かせて、よほどスクリーンサイズが大きくなければ、どこでも望む場所をタッチできます。そんなに持ち方にもこだわらないでしょう。だけど、小さなApple Watchのスクリーンが、すでに片腕にはまって固定されているポジションって、意外に操作スタイル迷うものですよ。

Apple Watchを使ってよかったこと

もちろん、悪いことばかりではありません。Apple Watchがあってよかったなって感じたことだって、いくつかはあります。

たとえば、Apple WatchでApple Payを使うのは、iPhoneを取り出してApple Payで支払うよりもスマートです。ただし、Apple WatchでApple Payを使おうとすると、毎回パスコードの入力を求められるようになります。通常なら1度入力するとApple Watchを外さない限りは入力不要となるはずが、日に何度もパスコードを入力しなければならない面倒さがあります。

メールやSMSのメッセージを腕で確認できるようになったのも、なかなかよいとは思いました。でも、返信をApple Watchでするのはヤメたほうがいいでしょうね。定型の返信メッセージでも選んで返すのでなければ、ササッとiPhoneを取り出してタイプしたほうが楽ですから。

待ち受けに日の出の時刻を表示できるようにしておきました。ちょっとした役立つ情報が、腕に一目で分かるように表示されるのはいいポイントですね。フィットネスで目標を達成したときに教えてくれるのはうれしいし、リストバンドの交換も簡単にできてよかったかな。

Apple Watchなんて不要だ

そもそもApple Watchでしかできない、すごく便利なことというのはなかったというのが正直な感想ですね。すべてiPhoneがあったら事足りるではありませんか。あっ、確かにApple Watch向けのアプリはありますよ。けれど、ほとんどがiPhoneアプリの仕様を、ちょっとばかりいじっただけというレベルのものばかりですよね。

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手元のApple Watchで、お天気をチェックしましょう。これ自体は悪くないアプローチです。ところが、すぐに見たい情報が表示されるわけではないんですよね。あの情報を読み込んでいますというスピン表示がいつまで続くのか? パッとスピード表示される場合もあれば、恐ろしく長く待たされることもあります。

要はすべてが遅いんです。たとえば、Twitterの最新ツイートの読み込みまでに15秒はかかったりします。ポケットからiPhoneを取り出してチェックするまでに5秒しかかからない場合だってあるのに。おまけに、Apple Watchは画面が小さいので、1度に1つのツイートしか表示されません。遅いうえに情報量が少ない。だったら、速くて大画面で大量の情報を一瞬でチェックできるiPhoneにするでしょう?

時間をチェックするだけならば問題ないと思いたいところですけど、これがどっこい、腕を上げると表示してくれる画面が、必ずしも常にオンになってくれるわけではありませんでした。腕を上げてApple Watchを眺めてみる。なにも画面に表示されない。この瞬間ほどバカっぽいことはありゃしませんよ〜。

ちなみに文句ばっかり書いているようですが、ここがApple Watchの最大の問題点なんでしょうね。シンプルを追求するアップルの製品は、基本的にいろんな制限があります。でも、その制限を上回る使い勝手のよさが、やっぱりアップルだよねって納得させるものがあったはずなんです。でも、そのよさって、Apple Watchにはあるの?

Instagramの写真をApple Watchでチェックできるのって、そんなにすばらしい? テキストメッセージがApple Watchに送られてくるのは、そんなに便利なこと? SiriをApple Watchに語りかけて絶対に使いたい? あぁ、そういえば、Apple Watch同士で心拍数とかのデータを交換したことはあったかな。おもしろい機能だったけど、3回使った記憶しかないですね。

あとApple Watchの充電は、思ったほど面倒には感じませんでした。つまりは、毎晩忘れず充電さえしておけばいいんですよ。でも、充電スタンドがない場所で夜を過ごすとき、やはり充電の手間を思い知らされます。翌日はApple Watchなしで過ごすことを覚悟するしかありません。

Apple Watchによって、次々とメールやメッセージの通知がリアルタイムに腕に届いて知らされるようになりました。皮肉なことに、これでよくわかったのは、世の中には無視しておいていい通知ばっかりあるという現実でしょうか。もうストレスでしかないので、Apple Watchを外し、使わないようにしてみたら快適なこと!

別にApple Watchに限らず、すべてのスマートウォッチに共通する感想も多かったかもしれません。ですが、また再びApple Watchを腕にはめたくなるような瞬間は、その後、訪れていませんし、これからもないでしょう。Apple Watchについて尋ねられたら、あれはお金と時間の無駄だって答えるようにしています。きっとこの問題をアップルはApple Watch 2でも解決できないでしょうね。仮に「Apple Watch 3」を出してもダメだし、でも「Apple Watch 4」くらいなら、なんとかなってるかもしれない…。それまではサヨナラさ。

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いかがでしたか? アップルにとっては厳しいApple Watchの現状が、かなり浮き彫りになっていたように感じます。こういう使用感を超えられないようだと、Apple Watchもふくめ、あらゆるスマートウォッチが、いつの間にか終わりを迎える時代が、そう遠くはないのかもしれませんよね。そうなってほしくはないですけど。

Casey Chan - Gizmodo US[原文

(湯木進悟)