ドローン撮影で「ドリー・ズーム」改めて考えるとものすごいことかもしれない...

あー、やっぱりくらくらってなる。

ニューヨーク在住の映像ディレクターTim Sesslerさんがドローンを使って撮影したこちらの映像。なんだか背景がズズーっと迫ってくる不思議な違和感を感じます。

この不思議な映像、実は昔から存在してたんです。ネタ元のPetaPixelでは「ヴァーティゴ・エフェクト(めまい効果)」と称しています。映画史において確実にレジェンド級の名監督のひとりとしてあげられるであろうアルフレッド・ヒッチコック。彼の代表作「めまい」にちなんで、このようによばれています。実際、初めて「めまい」を観たとき、床や螺旋階段がズズーっと迫ってくるあの表現に思わず、くらくらっとなりました。ちなみに「めまい」が公開されたのは1958年、その頃にはすでこうした表現が可能だったのです。

この手法、映画業界では有名で、「ドリー・ズーム」という別名ももっています。よくみられるのは、ドリーとよばれる台車を使い、カメラを少しずつ引いていきます。普通なら被写体が小さくなっていき、フレームの外にあったものが映り込むのですが、ドリー・ズームではカメラを引いているあいだに、カメラのレンズ自体をズームしていくのです。それによってフォーカスした被写体はそのままのサイズで見えるのに背景だけが通常ではあり得ないような動きで迫ってくるんですよね。これが、いい具合にくらくらっとさせる。

映像では、1:54くらいからドリー・ズームの表現が顕著に表われます。

映像自体は、Sesslerさんが都市空間を少し抽象的に描いたもので、ドローンによるランドスケープ映像です。しかし、そこにドリー・ズームが使われているんですよね。

でも、あれ? ドリー(=台車)なんてドローンにはないですよね。…ということはこれ、とてつもなく精度の高い操作でドローン動かしながら、さらにドローンに搭載されたカメラをズームしているってことですか。途中なんて、ローリングもしちゃってますからね。いや、ほんと映像美もさることながら、操作技術にも驚くばかり。

source: Vimeo, PetaPixel

Andrew Liszewski – Gizmodo SPLOID[原文

(横山浩暉)