クモの愛は情熱的。一部のクモはオスがメスを緊縛してから交尾を有利にすることが判明

想像以上の壮絶です。

科学誌「バイオロジー・レターズ」に発表された、米ネブラスカ大学リンカーン校のアイリーン・ヘベッツ氏らの研究で、クモは交尾時にオスがメスを緊縛することで、交尾時間を延ばし、より多くの精子を送り込めるため、父親になれる可能性が高まることが明らかになりました。

交尾の前に、オス自ら糸を出し、メスの前足を縛る「婚礼のベール」と呼ばれる行為をするクモは、少なくても30種類はいることが知られています。メスを縛ることで、一時的に動けなくすることで交尾しやすくなるばかりか、メスに食われてしまうリスクも回避できるという、一石二鳥なんです。

え、メスがオスを食べるって? そう、クモは往々にしてメスがオスよりも大きく攻撃的で、交尾に至る前にオスを食べようとすることがしばしばあります。クモの男女関係は実に激しいですね…。

この緊縛交尾以外にも、「オスが競争的な繁殖戦略をとることは、クモの世界ではごく普通に見られる」そうで、たとえば、交尾の後にメスに化学物質を仕込んで他のオスへの魅力を減らす種類のクモもいれば、交尾後にメスの交尾孔をふさぐクモもいれば、さらにメスの交尾器の一部をねじ切り、他のオスと2度と交尾できないようにしてしまうクモもいます。

なんという嫉妬深さと言いますか…。交尾の後に女性として生きていけない体にされるくらいなら、その前に食い殺したろう、ということになるんでしょうか、クモ界では。

それらに比べたら、孔雀のように派手なダンスでメスを惹きつけようとする、孔雀クモなんて可愛らしいものです。でもこの求愛ダンスはそんなに意味が無かったことが判明しましたけどね。

今回の研究の共著者であるアイリーン・ヘベッツ氏によれば「だからクモの研究が好きでたまらないんです。しばしば見られる過激な行動が、進化についてのヒントをくれる」のだそうです。

source:NATIONAL GIOGRAPHIC 日本版

(mayumine)