世界トップクラスの建築家が住居デザインを無料公開したワケとは?

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あらゆる人々に、素敵なマイホームを。

チリ出身の建築家であるAlejandro Aravena氏は、建築界のノーベル賞「プリツカー賞」を今年受賞した人物。今月初頭には、住居デザイン4種と最も効率的な実践方法をオープンソースとして無料公開しました。

彼が手掛けた有名な作品は、時間をかけて増築できることから成長する家と呼ばれています。まずは必要最低限の基本構造をベースに、必要に応じて変化を加えるという発想で、建設初期にかかる費用の負担を軽減を意図しているのだとか。

そんなAravena氏のフィロソフィーが反映された住居デザインは、調査によると害虫被害の予防犯罪率軽減への効果が示されているほか、南/中央アメリカの低所得者向けの政府による援助にも効果的なソリューションであることが国際NGOであるハビタット・フォー・ヒューマニティの研究で詳しく明らかになっています。

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カスタマイズされたQuinta Monroyの住居

一方でAravena氏自身は、こうした住居は物価や地価の高い大都市でも有効だと説いています。同氏は、2030年までに世界最大の都市の多くで毎週100万人規模の人々に対して、世帯あたり1万ドル(約110万円)のコストで住宅を当てがう必要になると見積もっています。また、行政がうまく住戸の拡充に対応できない場合には、個人の能動的な参加が重要だという見解を示しています。

問題の規模を考えると、個々人が金銭・時間などの資源を割いてプロセスに参加しない限り、解決への道に繋がらない。だから僕たちは、オープンシステムを利用することにしたんだ。

たしかに、"マイホーム"といっても今の時代、必ずしも高所得者やミドルクラスに限られた贅沢品...なんてことはないんだと考えさせられます。法に規制され、特に景気に大きく左右されやすい建築界で、己の道を果敢に突き進むAravena氏。プリツカー賞の受賞前から変わらず住居問題に向き合い続ける彼の姿勢は、迷わず支持したくなります。

source: ABC of Incremental Housing

Alissa Walker - Gizmodo US[原文

(Rina Fukazu)