Botもコミュ力が試される時代。「チューリング・テスト」よりも「ビール・テスト」のほうが重要かも

Botもコミュ力が試される時代。「チューリング・テスト」よりも「ビール・テスト」のほうが重要かも 1

Botだからじゃすみません。

会話が成り立たないわ、あれBotだからさ」なんてのは、つい先日までの話。これからのBotは違います。いえ、違わなければならないのです。Botは、より人間に身近な存在になろうとしているのですから。

ネタ元のVentureBeatにBotに関する記事を寄稿したのは、Slackの開発者Amir Shevat氏。彼がSlackに入社したころは、日に2、3回ほどBotにチューリング・テスト(知能あるマシンかどうかを判断するテスト)を行なっていたといいます。が、時が経つにつれ、彼は思ったのです。本当に重要なのは「ビール・テスト」だ、と。

Shevat氏のいうビールテストとは、「コイツとビール飲みにいきたいか?」と自身に問いかけること。これは、以前、Shevat氏が職場で面接官を担当した際に、技術スキルなどの他に考慮していたポイントだといいます。つまり、「ビールもいっしょに飲みたくないやつぁ、いかんばい」という話。Shevat氏は、ビール・テストを「シンプルだけど奥が深い質問」と称しますが、まさにその通り。ビールじゃなくても、カルピスでもお蕎麦でも、自分にあったモノに置き換えれば、誰でも共感できる質問です。そして、うまく説明できないけれど、人を判断するさいに重要な鍵となる質問です。

では、ビール・テストに合格するためには、Botになにが必要か。Slack社内のBotチームが必要条件をまとめています。条件は10個以上あげられていますが、たとえば、ダイレクトメッセージや@(メンション)に対して、その内容が理解できずともなにか返信すべきだというものがあります。無視するよりは「わかんない」と返したほうがいいというのです。これは人間もいっしょですね。無視してしまえば、コミュニケーションの扉は閉まってしまいますから。また、たくさんのメッセージを送信する前に、まず最初にきちんと自己紹介すべきというのも。一方で、適切なときにはミュートや一時停止できるべきというものもあり、人間にはないBotならではのコミュニケーション機能も求められています。

Shevat氏は、人間のようなBotよりも、楽しく愉快なBot開発に注力すべきとも語っています。人間と同じようなBot開発は技術面でまだ難しいというのもありますが、Shevat氏がいいたいのは、人間と同じような複雑なスキルなしでも、いいサービスは提供できるということ。

Botにコミュ力を求めることは求めますが、それは人間に求めるのと同じコミュ力ではありません。ミュート機能があるのが、そのいい証拠でしょう。BotにはBotのコミュニケーションがあります。ただ、その中で求められる水準が高まっているのは間違いありません。先月行なわれたフェイスブックの開発者向けカンファレンス「F8」でも、マーク・ザッカーバーグ氏がBotの重要性をアツく語っていましたね。

こうなると、Botもいろいろ大変ですなぁ。

image by Palto / Shutterstock.com

source: VentureBeat

(そうこ)