Facebook「世論操作してません」議員「よしよし」

Facebook「世論操作してません」議員「よしよし」 1

トレンド記事選定プロセスを一応ちょっと変えて、幕引き?

Facebookで「トレンド記事」とされてたものが、実はそれほど話題じゃないのに注入されたとか、逆に話題なのに外された記事があるとか、そんな疑惑が浮上していました。米国議会も説明を求める事態に発展し、Facebookは2週間にわたる内部調査に取りかかりました。その結果彼らが提出した報告書(英文)には、「組織的なバイアスはなかった」とありつつ、トレンド記事選定プロセスを変更したことが書かれています。

報告書の中でFacebookは、これからは「トレンド入りしたトピックの重要性の特定、検証、評価」に外部のニュースサイトやRSSを使わないと言ってます。米Gizmodoが取材した匿名の元Facebookのニュースキュレーターは、実際トレンディングしていない記事をトレンド入りさせるときに、大手ニュースサイトを使っていたと言ってたんです。その後Facebook自身も、トレンド記事選定にあたってNew York TimesとかWall Street Journal、BuzzFeedといった10サイトを参照していたことを認めています。

またFacebookは、キュレーターがトレンド記事セクションの編集に使うツールの名前を「実態をよりよく反映すべく」変更すると言ってます。たとえば旧名「blacklisting」ツールは実際トレンディングしているトピックをブロックするツールですが、これからは「revisit(再訪)」という名前になります。また「injection(注入)」ツールというのはその逆に、トレンド記事に人為的にプラスするときに使われてたものですが、その名前は「topic correction(トピック修正)」となるそうです。って、結局人為的な操作が入るのは変わらずなんですね。まあでも確かに自動処理だけだとデマでバズってるものとかも入る可能性があるし、難しいとこですね…。

他の変更点としては、キュレーターチームへの監督を強めるとか、トレンド記事関係のヘルプコンテンツを拡張するとかが書かれてます。

で、元キュレーターが指摘した「バイアス」が何だったのかってことについては、ひとつひとつの記事について、どういう経緯で却下されたりアゲられたりしたのか、調査結果が詳細に記されています。でも結局「組織的バイアス」の証拠はどこにもなく、保守系トピックもリベラル系も、同じ頻度でトレンド記事入りしていたとのこと。たしかに元キュレーターの複数人が、特に保守系ニュースをサゲるようにという組織的指示はなかったと言ってました。

ただしFacebookは、2015年7月より前には、主要媒体に載っていないニュースはトレンド記事から除外していた可能性があると認めています。

この調査により、2015年7月以前には「あるトピックに関するトップ12ポスト(「フィード」)の中にニュース組織、一次情報源、または確認済みのプロフィールやページがない場合、そのトピックを承認しない」というガイドラインがあったことがわかった。このガイドラインがあったために、当時主要ニュース組織がカバーしていないトピックが承認されなかったり、遅れたりしたことはあった可能性がある。

またFacebookがどこまでさかのぼって調査できたのか、この報告書でははっきりしません。トレンド記事のセクションは2014年1月に立ち上がりましたが、Facebookが調査できたのは2014年12月以降のようです。報告書には「我々は2014年12月以前からは信頼できるデータを再構築できなかった。そのため、その時期のレビュワー(訳注:キュレーターと同義)の個々の判断を検証することはできなかった」とあります。

またトピックの「boosting(押し上げ)」や「blacklisting」の割合がリベラルでも保守でもほぼ同じだったという件は、過去90日間分しか分析できていないそうです。米Gizmodoがインタビューした元キュレーターたちがFacebookにいたのは、2014年中旬から2015年12月まででした。

Facebookは、「我々の調査結果にかかわらず、この機能が存在していた時期全体を通じて、特定のレビュワーが不適切な動機で個別の行為を行っていた可能性を完全に排除するのは不可能である」とも言ってます。

米国上院議会商業委員会のJohn Thune上院議員はこうコメントしています。「ユーザー向けにトレンディングコンテンツを強調する手法に関するFacebookの説明は、我々が質問する前の説明とは大きく違い、より詳細だ」とThune氏は言っています。「システムが自動プロセスだけでなく、以前思われていたより人手の判断に依存していたことがわかった。Facebookは情報システムにバイアスがかかる可能性を完全に排除するための努力に限界があることを認めたのだ。このことで、彼らの発見への信頼性は高まる」。

そんなわけで、組織的な世論操作はなかった、ただし昔個人的に操作してたとしても今じゃわかりませんってことですね。これで一件落着となるんでしょうか?

source: U.S. Senate Commerce Committee

Michael Nunez - Gizmodo US[原文

(miho)