所持・公表するだけで捕まるデカい数字がこの世の中にはあるらしい

世の中いろんなことで捕まりますけど、これは知らなんだ…。

上記のWendoverproductionsさんの動画で知ったんですけど、デカい素数は暗号化の鍵を握るものなので不用意に持ってると、それだけで無断コピー防止技術の突破を禁じる、デジタルミレニアム著作権法(DMCA)違反で実刑になってしまうんだそうですよ? おもしろ~。

昔流行ったDVD。あれは違法なリッピングやコピーを防ぐためCSS方式でコンテンツにスクランブルをかけてました。DMCAが成立した翌1999年、これをデスクランブルするソフト「DeCSS」がヨン・レック・ヨハンセンさんの手によって発表され、アメリカ映画協会(MPAA)が配信元を訴えて勝訴。法廷から禁止命令がくだって、以後この暗号解読プログラムへのリンクや公表はすべてDMCA違反となります。

みんなこれに抗議してソースコードのTシャツやらをつくって公表したのですが、普通に公表したのでは刑事処罰されちゃいますよね? そこでフィル・カーモディさんが一計を案じ、(ある程度の知識があれば)その違法ソフトとまったく同じに解読を実行できる1,401桁の素数(掲載しませんよ!)を発見したのです。

いったい何をどう考えたらそういう発想が生まれてくるのか、あっぱれと言うほかないのですが、これが俗に言う「違法素数」、公表してはならない禁断の数字なのであります。いや~違法コピー草創期の歴史は活劇のようなロマンに満ち溢れていますなあ。

もちろん1999年~2000年当時はまだNapsterやKazaaが脅威と騒がれて、大企業も違法コピーを1個1個見せしめに潰していた時代。今とはだいぶ環境が違います。2016年の今ごろになってDeCSSのデカい素数をデカデカ刷ったTシャツを着てその辺の商店街を歩いたって、捕まる確率は限りなくゼロに近いとは思いますけどね。

ただ、MPAAが勝訴した背景には「コードは言論の自由で守られない」という司法判断があり、それ自体は今に至るまで変わっていません。先日もFBIにバックドアつくれと要求されたアップル弁護団が「コードは憲法修正第一条で守られるべきだ」と主張しましたけど、あれも尻切れトンボで終わってしまいましたしね。違法素数は違法なままですんで探すのは自己責任で!

Bryan Menegus - Gizmodo US[原文

(satomi)