オープンなVRを目指していたOculusの「方向転換」にファン失望

オープンなVRを目指していたOculusの「方向転換」にファン失望 1

もう昔のOculusじゃないのね...。

VRなんてまだ遠い未来の話、かなり最近まで多くの人がそう思ってました。Kickstarterで資金調達したOculusがRift DK1を初めてバッカーに届けたのが2012年のこと。それから4年でVR元年なんて言われるほどになりましたが、OculusによってVR業界は牽引されてきたと言っても過言ではないのです。

その4年間にOculusはFacebookによって買収されました。が、創業者であるPalmer Luckeyは「Oculusのゲームは他のVR機でも使えるようにする」「Oculusは独占ゲームでユーザーの囲い込みをすることに興味はない」とかっこいいインディー精神を何度も発表してきました

しかしちょっと雲行きが怪しくなってきています。

MotherboardのレポートによるとOculusの最新アップデートではデジタル著作権管理(DRM)の規約に変更があったとのこと。それによってReviveと呼ばれるサードパーティによって開発されたパッチが使用不可となりました。Reviveを使うことでOculusストアで購入したVRゲームをHTC Viveなど他のヘッドセットでもプレイすることができたんですが、それができなくなったんですね。Luckeyが約束してたOculusの精神と違ってるじゃないか!とユーザーたちの失望と怒りをかっているようです。

一方OculusはReviveをパッチではなく「ハッキング」と認識しているよう。1カ月ほど前にArs TechnicaがReviveの使い方を説明する記事を出したところ、Oculusは「我々は(Reviveを)許容しません」とコメントを寄せ、アップデートによってハッキングされたソフトウェアが使えなくなることを予告しました。

そして今回、Reviveが使えなくなったというわけです。今ではOculusを通じて購入されたゲームがパソコン上で起動された場合、Oculus RiftがつながっているのかDRMがチェックするようになっています。つながっていない場合はゲームは再生されません。

もちろんMotherboardが指摘しているように、これはゲーム業界のスタンダードからすると何も変わったことではありません。人気のゲーム・タイトルが特定のハードでしかプレイできないなんて普通のこと。PS4で「ヘイロー(Halo)」がプレイできたらなぁと思っているユーザーは多いですが、マイクロソフトがそれを許すことはありません。しかしオープンなVRコミュニティを目指しているように思えたLuckeyの発言から外れていると、多くのファンが失望しているようです。

「新しいOculus Home DRMアップデートのせいで、ReviveがOculusでブロックされて動かなくなった。卑劣すぎる」

「OculusはDRMを使って競合相手を排除するのか。うぉーい! キックスターターで支援するんじゃなかったって後悔し始めてます」

「なんでOculusストアのDRMはRiftヘッドセットがつながってるかチェックするんだ? 他のヘッドセットでもプレイできるように改造するのはオーケーだって言ってたのに」

Oculusは今回のアップデートは海賊版の流通を防ぎ、ディベロッパのゲームを保護することを目的としていると米Gizmodoにコメントしました。「Oculusはセキュリティと機能性、そして私たちのシステム・ソフトウェアの統合性を非常に重要視しています」とのこと。

Luckeyの発言と今回のアップデートが矛盾しているのではないか、という多くの人の不満に関しては説明はありません。Reviveが取り除かれることは事前に予告されていた通りですが、ここからDRMがどんどんと強化されていくことが予想されています。

source: Motherboard

Darren Orf - Gizmodo US[原文

(塚本 紺)