興味深い理由でシーンをカットされた映画10選

興味深い理由でシーンをカットされた映画10選 1

影響を与えすぎちゃうから……?

映画にはレーティングがあり、作品ごとに年齢制限が設けられています。その規定は国ごとに異なり、暴力や性表現、放送禁止用語などを基準に規制されていますが、それだけでは足りず、シーンごとカットしなくてはならない場合もあるのです。

そこで今回は、興味深い理由でシーンをカットされた映画のまとめをご紹介します。一部に作品のネタバレがありますのでご注意ください。

こちらはGeekTyrantが取り上げたScreenRantの動画。以下が選ばれた10作品です。

「ウルフ・オブ・ウォールストリート」

「Fワード」の数の多さが話題になった、ドラッグとセックスの描写も下品な映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」。問題のあるシーンをカットして上映する映画は珍しくありませんが、平均して1分間に2.8回もファックが聞こえる本作の場合、編集ではカバーしきれないと判断され、マレーシア、ネパール、ジンバブエ、ケニアでは上映禁止になりました。

インドでは特別な対応がされ、シンガポールでは特定の映画館でのみ上映されたそうです。

「マッドマックス」

1979年に公開された「マッドマックス」は本国オーストラリアを含め、世界中に衝撃を与えましたが、オーストラリアにほど近いニュージーランドでは公開後に上映禁止になったそうです。

マックスのパートナーであるグースが暴走族によって車の中で生きたまま焼かれるシーンがありますが、公開されてすぐに、ニュージーランドで本物のギャングが同様の事件を起こしました。その結果、映画は上映禁止に。その後、続編のヒットを受け、あらためて公開されました。

「チーム★アメリカ/ワールドポリス」

「サウスパーク」を製作したトレイ・パーカーとマット・ストーンによる、人形を使った政治風刺映画。

「サンダーバード」のようなテイストかと思いきや、人形たちがターバンのテロリストを見つけて次々と射殺したり、ポルノも真っ青の生々しい性交渉を繰り広げたりと、MPAA(アメリカ映画協会)がレーティングに頭を悩ませた作品です。

最終的に丁寧すぎるセックスシーンをカットすることで、18禁を免れました。なお、DVDにはこの問題のシーンが収められています

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」

家族みんなで楽しめるロバート・ゼメキス監督の傑作タイムトレベル映画ですが、中国ではシリーズ全てが上映禁止となっています。その理由は「歴史は書き換えられる」というメッセージ性があるからだとか。

中国では、2011年にタイムトラベルをテーマにした作品全てが上映禁止対象になっていました。しかし最近は規制が緩み、「ターミネーター:新起動/ジェニシス」などは大ヒットを記録しています。

「お熱いのがお好き」

1959年公開のマリリン・モンロー主演映画「お熱いのがお好き」は、良質なクラシックコメディですが、カンザス州の検閲官は「女装描写はカンザス州の観客には刺激的すぎる」と判断し、上映を禁止したそうです。

「インデペンデンス・デイ」

映画至上最も素晴らしいアメリカ大統領の演説が見られることで有名なSFディザスター作品。アメリカを筆頭にエイリアンと戦う様子が描かれた、愛と希望と勇気のポジティブな作品ですが、国によってとらえ方は異なるようです。

この映画が上映禁止になったのはレバノン。問題はストーリーではなく、イスラエルとイラクの兵士がアメリカ部隊に協力するシーンで、「どの国も世界平和のために一致団結する」ということを表現していますが、レバノンのシーア派イスラム主義政治・武装組織「ヒズボラ」は攻撃的だと判断し、レバノン政府に圧力をかけて上映禁止に持っていたのだとか。

「E.T.」

1982年に宇宙人旋風を巻き起こしたスティーブン・スピルバーグ監督の傑作。「ペニス・ブレス」といった子供ならではの下品なセリフはあるものの、健全なファミリー向けSFとして今もなお人気です。

もちろん、スカンディナヴィア諸国でも映画は大ヒットしていましたが、スウェーデン、フィンランド、デンマークの3国では、「大人が子供の敵のように描かれている」ことを理由に12歳以下の鑑賞が禁止に。この判断に子供たちが不満を持たないはずもなく、彼らは映画館の外で「E.T.を見せて!」と書かれたサインを掲げて抗議したそうです。

「時計じかけのオレンジ」

性と暴力描写が激しいことで知られる「時計じかけのオレンジ」は、スタンリー・キューブリック監督の傑作の1つ。実は、これはMPAAや他国の判断ではなく、監督自らが上映禁止にした数少ない作品なのです。

公開後、アレックス率いる「ドリーグ」の模倣犯が何組も出現し、キューブリック監督はイギリス国内の上映を全て禁止にしました。彼は暴力的なアートが人々を犯罪に走らせているのではないと主張していましたが、殺人予告が送りつけられた上に、家の外で抗議デモが行われたために上映禁止の決断をしたのです。

なお、イギリスでは1972年から監督が亡くなる1999年まで公開されることはありませんでした。

「ザ・インタビュー」

2014年の作品なので記憶に新しいかもしれませんが、セス・ローガンとジェームズ・フランコの朝鮮労働党第一書記金正恩暗殺映画「ザ・インタビュー」は、北朝鮮側の怒りを買いました(個人的には当然だと思います)。

公開直前に配給元のソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントが大規模なサーバー攻撃を受けただけでなく、上映予定の劇場が脅迫される事態になり、結果的にビデオ・オン・デマンドを含めた、いっさいの公開が中止に。

しかし、当初の公開予定日2日前にアメリカの一部の映画館で公開されること、また翌日にはネットで配信されることが発表され、結果的にはヒットしました。

「デッドプール」

暴力と下ネタ満載のアメコミヒーロー(?)映画「デッドプール」。レッドバンド予告が公開されたことでも話題になったので、なにかしらのカットや放送禁止があっても驚きはありません。

問題となったのは、ライアン・レイノルズとT.J.ミラーの会話シーン。マスクをとったレイノルズを見て「アボカドと古くなったアボカドがセックスしたみたいな顔だな」とコメントしていますが、あのセリフは何パターンかアドリブでセリフを出したあとにやっと合格をもらえた、マイルドな表現だそうです。

source: GeekTyrant, YouTube

中川真知子