人類が宇宙人と出会える年は? 法則から新説が導き出される…

人類が宇宙人と出会える年は? 法則から新説が導き出される… 1

生きてるうちには会えないか…。

物理学者のエンリコ・フェルミが、地球外知的生命体は確かに銀河系に存在しているはずなのに、いまだに人類との遭遇が果たされていないことに疑問を投げかけた、有名な「フェルミのパラドックス(Fermi Paradox)」。この問題が立ち現れてから半世紀以上の時がすぎようとしています。でも、いまだに疑問は解決にいたっていません。

ところが、このほど天文学者のEvan Solomonides氏とYervant Terzian氏は、今月開催されるAmerican Astronomical Societyの学会にて、フェルミのパラドックスを解く新説を披露すると発表。地球外知的生命体と人類の接触が実現していないのは驚くべきことにあたらず、いつまでに出会いがあるかの年代算出がなされたと語っていますよ!

人類が宇宙人と出会える年は? 法則から新説が導き出される… 2

太陽系のなかの地球に人類が存在すること。それは広い宇宙において、なにも特別なことではないとコペルニクスが唱えた、いわゆる「平凡性の原理」。この提唱は、古くは16世紀にも生じていました。この原理にのっとって、地球外知的生命体の発するシグナルをキャッチしようと、「SETIプロジェクト」が立ち上げられ、1960年代頃から観測が続いています。いまだ確たるシグナルがキャッチされたことはありませんけど。

しかしながら、両氏は、この原理に、銀河系に存在するであろう高度な文明の数を求める「ドレイクの方程式」などを適用。文明から発せられる電波信号が、銀河系全域の50%を超えるエリアにまで到達するのに要する年数は、1,580年であると算出しています。これに対して、人類が無線シグナルの発信にいたってから、まだ80年しか経過しておらず、宇宙人との遭遇には、まだ1,500年の時を要する可能性があるとの理論が示されていますね。

(地球外知的生命体との)遭遇はいつ起きてもおかしくはない。だが、いまから1,500年が経過するまでには遭遇していてもよいと考えられる。それまでは、たとえほかに知的生命体が存在していたとしても、我々のみしか存在していないことになろう。だからといって、探索を止めるならば、(地球外知的生命体から発せられる)シグナルを見逃してしまう恐れがある。探索を続けなければならないのだ。

Solomonides氏は、このようにコメントしています。両氏によれば、地球から人類の発した無線シグナルが、80光年圏内に拡散をしてキャッチされた可能性がある恒星の数は8,531、地球環境に類似した惑星の数では3,555に達するそうです。

ずいぶんと多くの星まで、人類の存在を証明するシグナルが届いたようにも思えますけど、まだこの数は、広い銀河系の0.125%にすぎません。別の星に存在する文明へとシグナルが届くまで、少なくとも銀河系の50%のエリアはカバーされる必要があり、そのためにあと1,500年はかかるとの計算になるんだとか。

なお、この新説は非常に興味深い可能性を示したと称賛される一方で、相変わらず無線シグナルの探知という古いSETIプロジェクトの観点からしかとらえていないと批判する向きもあるようです。無線シグナルは、広大な宇宙空間に拡散するほど弱まっていくことが考慮されていなかったり、ほかの惑星へ侵略に乗り出す地球外知的生命体からのアグレッシブな接触の可能性を無視しているため、1,500年という期間に根拠は薄いとする向きもありますよ。

まだまだフェルミのパラドックスが解かれるまで、長い時間がかかるということだけは確かなのかもしれませんけどね~。

source: arXiv

George Dvorsky - Gizmodo US[原文

(湯木進悟)