ツタンカーメンの墓から宇宙の物質でできた短剣を発見

ツタンカーメンの墓から宇宙の物質でできた短剣を発見 1

想像よりエジプト文明は進んでいた?

わずか18歳で謎の死を遂げ、その墓から数々の貴重な発掘がなされて有名になった古代エジプト王朝の少年王ツタンカーメン。副葬品であった黄金のマスクを知らない人はいないでしょうね。

このほどミラノ工科大学やピサ大学、エジプト考古学博物館の研究者たちは、ツタンカーメンの太ももの位置に埋葬されていたダガー(短剣)をめぐる、驚くべき調査結果を発表しましたよ。なんとダガーは、どう考えても、当時地球上には存在していなかったはずの物質を含んでいたんだとか!

Meteoritics and Planetary Scienceに掲載された調査結果によれば、特殊なX線分析により、ダガーの鉄剣部に高いニッケルの含有量を確認。一般的な鉄製品におけるニッケルの含有量は、多くても4%であるのに対して、ツタンカーメンのダガーの鉄部には、なんと11%近いニッケル含有量があることが判明していますよ。

さらに興味深い発見として、ダガーの鉄部に微量のコバルトが含まれていることも判明。共同研究チームは、紅海を中心とする半径2,000kmのエリアで見つかっている隕石から、鉄を含む20の隕石を洗いだします。そのうえで、ニッケルとコバルトの含有比率まで調査した結果、ツタンカーメンのダガーの鉄剣部に非常に近い構成の隕石が、エジプトのアレクサンドリアの西方に位置する港町のマルサ・マトルーフ近郊の高原で発見されていたことを突き止めていますね。

同研究チームは、このようにエジプトの王(ファラオ)が身につけた、金とガラスの美しい装飾仕上げのダガーに、宇宙から落ちてきた隕石に含まれる鉄を用いることで、なんらかの神からのお告げを授かろうとした可能性があるとの見解を発表しました。

なお、ツタンカーメンの墓をめぐっては、近年数々の不思議な発見が相次いでもいます。宇宙からの物質という意味では、同じく副葬品のスカラベのネックレスにも、リビアの砂漠に落ちた隕石の衝突によって生成されたシリカガラスの宝石が用いられているとの発見が公表されたこともありました。まだまだ今後も驚くべき発見が飛び出してくる可能性すら否定できませんよね~。

source: Seeker via Space

Bryan Menegus - Gizmodo US[原文

(湯木進悟)