電界の力が生み出した低脂肪チョコレート。通常のチョコよりも美味しいとはいかに

電界の力が生み出した低脂肪チョコレート。通常のチョコよりも美味しいとはいかに 1

「チョコレートが今よりももっと美味しくなります」って言われたら、信じられますか。

テンプル大学の研究者たちはチョコレートが流れる方向に沿った電界の助けを加えることで、低脂肪チョコレートを生産することに成功したそうです。論文が科学誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に発表されました。

チョコレートの生産は、途中で詰まってしまわないことが重要。従来の方法でも詰まらずにチョコレートが流れているのは、その高脂肪分(約40パーセント)のおかげだそうです。しかし電界の助けによって脂肪分を32パーセントまで減らしても詰まらずに生産することができたそうです。これによって従来のチョコよりも低脂肪なチョコが出来上がるわけです。

チョコが大好きだけど体重を気にしている...なんて人は多くいるわけで、良いニュースには違いないんですが、気になるのは研究者のこの一言。

私たちはより健康的で、より美味しい新しいチョコレートの階級が生まれることを期待しています。

チョコレートが...脂肪分を減らして...より美味しい...?

うーん、ちょっと簡単には信じられません。チョコレート愛好家としては「低脂肪でヘルシーチョコ誕生!」は受け入れられても「低脂肪でもっと美味しいチョコ誕生!」には反発してしまいます。脂肪だって舌触りや風味で味に貢献しているわけだし...

研究を率いたタオさんは「オリジナルのチョコよりも美味しいと感じる研究者たちが多くいた」と述べているので、好みなんて主観。それを否定したって仕方ないと言われてしまいそうですが。

しかしこの問題、チョコレートに限った問題じゃないんですね。

テクノロジーの発達で肉や甘味料の、より健康的な代替品が可能になってきました。地球温暖化といった観点からも、今後ますます肉の代替が注目されると言われています。

しかしこういった代替品がいまいち普及しない理由のひとつに「◯◯と同じくらい美味しい!」「◯◯と同じ味!」「◯◯よりも美味しい!」という宣伝を私たちが信じられないところにあるのかもしれません。

特にハンバーガーやチョコレートといった、自分が好きな食品の場合は「ハンバーガーとほぼ同じ味ですよ!」と紹介されてしまうとどうしても「ハンバーガーの劣化版」と認識してしまうと思うんですよね。

「何かと同じくらい美味しい」ではなくて、「テクノロジーが可能にした美味しい食品!(しかも環境にも健康にも良い)」で人々をワクワクさせることができれば、我々の食生活が大きく変わるかも...なんて妄想を低脂肪チョコレートのニュ―スで考えてしまいました。

image by Shulevskyy Volodymyr / Shutterstock.com

source: PNAS

Ria Misra - Gizmodo US[原文

(塚本 紺)