ライフルの絵文字を消したのはだれ?

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アボカド、ゴリラ、フクロウ、柔道着、ピエロ、ベーコン......

一見、何の関係もなさそうなこれらのワードにも、共通していることがひとつあります。それは、絵文字史上最も予想外のリリースといわれるUnicode 9.0であること。

6月21日にリリースされたUnicode 9.0には、72種類の絵文字が新たに登場したなかで、じつは先月、ラインアップのなかからライフルの絵文字が姿を消しました。

アメリカで起きた銃犯罪史上最悪といわれる悲しい出来事を受けての判断だと推測する声の一方で、もっと前からこうした動きは始まっていたことがBuzzFeedによって報じられています。

そもそも新たな絵文字が仲間入りするまでには、非営利組織ユニコードコンソーシアムの管理下で長く複雑なプロセスを要するといわれています。

実際、新たなUnicode 9.0がアナウンスされたのは2015年5月のことで、承認までにほぼ1年の歳月がかかっています。また承認プロセスを経てさらに、各プラットフォームがそれぞれのスタイルに合わせるようにアレンジしたうえでリリースされます。

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プラットフォームごとのライフル絵文字のサンプル

ややこしいことに事実上、ライフルの絵文字はまだ完全に消えたわけでなく、少なくとも記号としては存在しているのだとか。Emojipediaによると、先月の時点でライフルのほかにも五輪競技のひとつであることを理由に擁護されていたはずの近代五種競技却下されています。

ただ、このふたつの絵文字は遅い段階で取り除かれたことから、公開こそされているものの、自動的にどの端末でも対応されないのだそう。Unicode代表者のMark Davis氏によると、これらを絵文字とせず、白黒のコードとして加えることを決定したようです。

一方、Appleの社員でユニコードコンソーシアムに在籍する名無しの情報提供者によると、ライフルの絵文字を取り除く責任はAppleが取ることになったと伝えられています。

もともとユニコード・コンソーシアムは、主にテック系大企業の代表メンバーによって構成されていることから、Appleに決定権を帰することはちょっとした違和感が残るという意見も。米Gizmodoはこのことについて、国連の決定権内で起きたことすべてをアメリカに委ねるのと同じようなことではないか、と表現しています。

昨年、銃に反対するNPO法人NYAGVによる「#Disarm the iPhone」というキャンペーンでは、Appleにピストルの絵文字対応を止めさせようとする試みがありました。

それでもiOSキーボードには、ピストルのほかにも爆弾タバコ、尖ったナイフなどの絵文字が残り、その必要性を疑う声は各所から上がったようです。

たかが絵文字ごとき......と感じるのも、まったく無理はありません。ただ、現代社会のコミュニケーションにおいて、絵文字が世界共通語のようにやりとりされるレベルに達していることは、ある意味タコスの絵文字の必要性を訴えるキャンペーンが教えてくれた通り。

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赤い安全キャップで蓋がしてあるマイクロソフトのおもちゃの銃

ピストルのほか、マイクロソフトは中指を突き立てる絵文字を先立ってつくったり...少なくとも、アイデアを交換する「国際的なシンボル」として、絵文字について大人たちが責任を持って議論する必要はまだまだありそうです。

Top image by Emojipedia

source: BuzzFeed, Emojipedia, Unicode, NYAGV, BBC, change.org

Alissa Walker - Gizmodo US [原文

(Rina Fukazu)