白化するグレートバリアリーフ、やはりどんどん死滅している

白化するグレートバリアリーフ、やはりどんどん死滅している 1

もう手遅れなのか...?

地球温暖化を受けて、グレートバリアリーフで大規模な白化現象が起きていることはこれまでもたびたび報道されてきました。ギズモードでも取り上げた3月末の調査ではグレートバリアリーフの白化現象は史上最悪の状態であることがわかり、研究者たちは大きなショックを受けました。

ケアンズからパプアニューギニアまで520の珊瑚礁を航空調査してみたところ、見渡す限り白い亡霊のような姿に成り果てており、白化が全く見られなかったのはたった4礁ぽっきり。グレートバリアリーフ北部の推定95%で「激しい白化」が確認されるという、史上最悪の結果となりました。

しかしこの度オーストラリアの珊瑚礁研究拠点ARC Centre of Excellence for Coral Reef Studiesが新しく発表した数字はさらに絶望的な現実を突き付けています。

研究チームを率いるジェームズクック大学のTerry Hughes教授は次のように述べています

タウンスヴィルからパプアニューギニアの間、グレートバリアリーフの北部と中央部にある84の珊瑚礁を調査したところ、そのうちの平均35パーセントすでに死んでいるもしくは死にかけていることがわかりました。

これがなぜショックかと言うと、珊瑚礁の白化=死滅ではないからなんですね。珊瑚は「褐虫藻」と呼ばれる藻と共生をしているのですが、水温が高まることで褐虫藻が弱まります。珊瑚の防衛機構はそのダメージを受けた褐虫藻を排出するため「白化」が起きると考えられています。 

しかし海水温が低下すると褐虫藻は回復し、白化した珊瑚礁も回復することができるそう。しかし今回の調査では実に35パーセントがすでに死んでいる、瀕死であることがわかったんですね...。

地球温暖化が原因でグレートバリアリーフが大量に白化を起こしたのは過去18年間でこれが3回目となります。今回の白化はこれまでこの観測史上もっとも悲惨な状況となっているようです。

「温暖化ガスの排出量を減らすための時間は急速になくなってきている」とHughes教授は言います。

しかし海水温が下がる南部ではまだ希望があるようです。ケアンズより南部の珊瑚礁では95パーセントが生き残っており、今後数カ月をかけて通常の色に戻ることが予測されています。

気候変動、世界各地で切羽詰まった状況になってきています。

source: ARC Centre of Excellence for Coral Reef Studies

Carli Velocci - Gizmodo US[原文

(塚本 紺)