生まれてすぐに消えてしまう星。さようなら200万歳のホット・ジュピター

生まれてすぐに消えてしまう星。さようなら200万歳のホット・ジュピター 1

死にゆく惑星のイメージ

遠くの星系に生まれたばかりの「ホット・ジュピター」を天文学者たちが発見しました。でも定めは残酷、この赤ちゃん星が粉々に引き裂かれてしまうのは時間の問題なのです。

1,100光年離れたオリオン座の中にあるこの星系は、まだ200万歳。これは天文学的に見れば生まれたばかりです。例えば、地球は45億年で、ヒト属が初めにアフリカに出現したのが280万年前です。つまりこの星系は人の歴史よりも若いわけです。

でも、この星系にある星々のうちのひとつはすでに死にゆく定め。Astrophysical Journalで報じられているように、木星の倍ほどの大きさの生まれたばかりのこの惑星は、親星の周りをとんでもない速度でぐるぐる回っています。軌道をぐるりと回るのにかかる時間はたった11時間。キチキチの軌道を回っているため、親星からの重力が惑星の外層を引きはがしています。

この研究を率いる米ライス大学の研究者たちによれば、これは「evaporating hot Jupiter」(蒸発中のホット・ジュピター)の極例なんだそう。科学者たちはこれまでにも短い軌道の星々を観測してきましたが、こんなにも若い星は初めてでした。

実際、この惑星はこれまでに発見されたすべての星の中でも、もっとも若い部類に入ります。現在までに天文学者が発見した太陽系外惑星は3,300ちょっとで、そのほとんどは私たちに一番身近な太陽のような中年の星の周りを回っています。今年5月には、まだガスとちりでできた円盤がついた状態の若い星の周りを、巨大な惑星が短い軌道で回っているのが発見されたという発表もありましたが、若さでいえばその星と同じくらい。

この若い惑星の運命については、天文学者も推測することしかできません。「この惑星のたどる運命の終着点はわかりません」、と研究主任のChristopher Johns-Krullは記しています。「もともとは親星から離れたところで形成されたものが、破壊されてしまうほどの地点まで移動していったのだと考えられます」とのこと。Johns-Krullは中年の星の周りを短い軌道で回る惑星でも安定したものが多くあることを指摘したうえで、彼のチームはこの若い惑星がどれだけ早く質量を失うのか、そして「生き延びられないほど失うかどうか」もわからないとしています。

この惑星は親星の3~4倍は大きいものの、分光観測によれば水素の放出は親星からの放出と同じくらい明るいんだそう。「こんな現象を起こすなにかが惑星の表面にあるはずはないんです」とJohns-Krull。「ガスは惑星の重力が及ぶよりも広い領域を占めています。親星の重力が優位になり、ガスが親星へと引き寄せられているのです」

Top image by A. Passwaters/Rice University

source: Astrophysical Journal

George Dvorsky - Gizmodo US[原文

(abcxyz)