スター・ウォーズの正史小説「Aftermath:Life Debt」で今までの秘密がすべて明らかに

スター・ウォーズの正史小説「Aftermath:Life Debt」で今までの秘密がすべて明らかに 1

スター・ウォーズマスターに俺はなる!

ディズニーによって新たに作り上げられている「スター・ウォーズ」のカノン(正史)。7月12日にアメリカで発売された、スター・ウォーズの正史小説「Aftermath」に続くチャック・ウェンディグの新著「Aftermath: Life Debt」では、これまでファンが疑問に思っていた謎への答えが数多く描かれています。

!!ネタばれ注意!!

新共和国の成長

今回の新作小説「Life Debt」で描かれるのは惑星キャッシーク(チューバッカの生まれ故郷)の解放です。

「ジェダイの帰還」で描かれた「エンドアの戦い」後も帝国軍に占拠されていたキャッシークを解放するため、ハン・ソロは与えられた任務を辞して、チューバッカとともにウーキーの母星に向かいます。ハンとチューバッカが去ったのち、ノラ・ウェクスリー(Norra Wexley)やその息子であるテミン(Temmin/「フォースの覚醒」でグレッグ・グランバーグが演じたパイロット、テミン・“スナップ”・ウェクスリー)を含む「Aftermath」の主人公たちがハンとチューイを探し出し、支援するという命を受けます。

本書の最後では、ミレニアム・ファルコン号でハンの後を追ったレイアのおかげで、キャッシークは新共和国の元に。でもこのメインのストーリーが展開する中で、数々の新事実が明かされていきました。

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ハンとレイアはエンドアで結婚

これまでの小説でも「ジェダイの帰還」の後にハンとレイアが結婚したということは明かされていましたが、第2デススターが破壊されてすぐに結婚したということは今回初めて判明しました。結婚は「ジェダイの帰還」の直後で、そのうえレイアはすでに最初の子供を妊娠していました。でも彼らの友達や新共和国の同僚たちはまだこのことは知らず。

「フォースの覚醒」でも、新共和国でのレイアの苦悩を描いた正史小説「Star Wars Bloodline」でも、レイアのフォースについてはあまり描かれませんでした。しかし、レイアはただ単にルークのようにジェダイの道を歩まなかったというだけでフォースとともにあるのは事実。「Life Debt」では、レイアのフォース感知能力に磨きをかけるため、ルークが瞑想トレーニングを伝授します。

レイアはこのトレーニングを活用して、行方知らずとなったハンへと自らを導いていき、そして自らのハンへの強い思いに気付きます。

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ハンとチューイは離れ離れに

この2人が別々の道を歩むなんて考えられませんが、ハンにはもうじき子供も生まれるわけだし、チューバッカもキャッシークで家族と再会し、自由に生きることができるんです。ハンとチューイは「Life Debt」の最後に、当分の間は別々の道を歩もうと決断します。ハンはチューバッカが自分の子供の人生にとって大きな存在になるはずだ、と考えています。レイアとハンの間には、「帝国の逆襲」での名シーン”「愛してる」ー「わかってる」”がありましたが、これのハンとチューイ版も本作では描かれているんです。

「ダメだ。ダメだ! お前はここにいるんだ。地獄のような戦いを切り抜けて、今は…ここはお前のものだ。わかったな? 全部お前のものだよ。これがお前の家だ。お前の家族を探し出すんだ。わかったか? それが俺の最後の要求だ。口答えするな」

チューイは吠えたがハンは今度はもっと強い口調で繰り返した。

「異論はなしだ。お前はお前の家族のもとに居ろよ。俺には俺の家族ができるんだ」

(中略)

「戻ってくるさ。俺とお前はまだ終わっちゃいない。また会うことになるさ。俺はもうじき父親になるが、俺の子供の人生にお前なしなんて考えられないからな」

チューイは一声吠えて鳴きながらハンの頭を撫でた。

「ああ、わかってるさ」

ため息をついた。

「俺もお前を愛してるよ」

衰え行く帝国

帝国の残党であるインペリアル・レムナントに関しては水面下で重大なことが起こっています。「Aftermath」では、エンドアの戦いの後に帝国軍により練られていた計画が示唆されています。それは、銀河の未知領域の端っこである1カ所に資源と戦艦集める計画で、これが後に「フォースの覚醒」で見たファースト・オーダーの力の根源となるのです。そしてこの計画が始まるところを「Life Debt」で目の当たりにすることとなります。

「フォースの覚醒」の6年前に、新共和国の議員グループが銀河元老院から離脱し、隠されていた艦隊に加わるまで、「ファースト・オーダー」という存在は公式には知られていませんでした。このくだりは「Bloodline」に書かれているのですが、「Life Debt」では後に最高指導者スノークが率いるこの銀河の勢力の本当の始まりについて描かれています。

シャドウ・カウンシル

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ラエ・スローン大提督とブレンドル・ハックス司令官の息子であるアーミテイジ・ハックス将軍

ファースト・オーダーの原型を形作ったのはシャドウ・カウンシル(the Shadow Council)です。パルパティーン皇帝による銀河帝国は終わったとみなし、すでに銀河を統べるための新しく、より優れた帝国を作ろうとしている帝国軍将校の影の組織です。そのメンバーはこちら。

・ラエ・スローン大提督(Grand Admiral Rae Slone/ちなみに過去のSW外伝小説に登場する「スローン大提督」は「Thrawn」と表記するので親戚とかではない):「Aftermath」を含め新たなカノンの複数の小説に登場し、どんどん出世の階段を昇っていく女性の帝国軍将校

・ブレンドル・ハックス司令官(Commandant Brendol Hux):「フォースの覚醒」に登場したアーミテイジ・ハックス将軍の父親でストームトルーパーの大軍を「自然淘汰」を通じて鍛え上げることにご執心。

・グランドモフ・ランド(Grand Moff Rand):大きな犠牲を払うこととなるジャクーの戦いで帝国を率いることとなる。

・ホドナー・ボッラム将軍(General Hodnar Borrum):旧共和国でパルパティーンに仕えていたこともある「古い男」と呼ばれる帝国将校

・フェリック・オブダー(Ferric Obdur/ちなみに「Obdure」だと英語で「頑固」の意):最高情報責任者という肩書だが、この「情報」は「プロパガンダ」という意味。

・ガリウス・ラックス元帥(Fleet Admiral Gallius Rax):シャドウ・カウンシルの真の立役者。

「Aftermath」で「The Operator」と呼ばれていた謎の人物の正体がラックスでした。そしてラックスがこの中でも一番興味深い人物で、彼が最高指導者スノークの若かりし頃なのではという突拍子もない憶測もありました。しかし「Life Debt」でも彼の種族と見た目はわざと明確に描かれておらず、フォースへの感受性も示されていません(が、ある人物とは深い関りが…後述)。何はともあれこの人物は銀河帝国後の組織の顔となる人物として描かれています。

子供に興味のある輩

シャドウ・カウンシルには、子供たちを使ったある大きな計画がありました。

ラックスの指令で包囲されたArkanis Academy(帝国軍将校の訓練に特化した若者向けアカデミーでハックスが監督していた)からブレンドル・ハックスが救出した子供たちを使った計画です。ラックスはまた、「帝国は肥沃で若くなければ」と考えていたようで、その考えに基づきブレンドルの私生子であるアーミテイジを守る指令も出しています。

これが後のアーミテイジ・ハックス自身の、(クローン兵を作り出す代わりに)子供時代から訓練して忠実な兵士を育てるという理念に至ったのではと推測されます。こうして幼少期から家族のもとから引き離され、ファースト・オーダーを信奉するよう洗脳されたフィンのような子供たちが出来上がったわけです。

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皇帝のスーパー・スター・デストロイヤーが行方不明

一番恐ろしいことは、帝国はスーパー・スター・デストロイヤーの所在を知らないということです。それまでは13艦ありました。ラエ・スローンはインペリアル・レムナントの手に残った最後のスーパー・スター・デストロイヤー、ラヴァジャー(Ravager、「フォースの覚醒」でジャクーに砂に埋もれているやつ)の司令官です。

残りの12艦のうちベイダーの旗艦エグゼキューター(Executor)はエンドアの戦いで破壊され、5艦は新共和国との戦いで失われ、宇宙海賊がアニヒレーター(Annihilator)を強奪、1艦はアクシデントで重力井戸に向かって飛んで行っちゃってます。3艦は新共和国の者に。しかしパルパティーン皇帝のスーパー・スター・デストロイヤー、エクリプス(Eclipse)は行方知らず…破壊されているはず、なのですがスローンは記録に不備があることに気付きます。


一方、別のところでは…

「Life Debt」にはたくさんのインタールード(間奏曲、幕間の劇)がちりばめられています。メインストーリーと関係なさそうな惑星で起こることなどが書かれているのですが、個別のインタールードを見るのではなく、銀河全体で見ると関りが見えてきそうです。

テミン・”スナップ”・ウェクスリーはウェッジ・アンティリーズのもとに

反乱軍のヒーロー、ウェッジ・アンティリーズも「Life Debt」に時折登場します。活躍の合間にはスナップに助言する様子も描かれているのです。スナップはポー・ダメロンのもとで活躍するパイロットとして「フォースの覚醒」にも登場しますが、「Life Debt」ではウェッジが見守る中でX-ウィングの実機やシミュレーターで訓練を積みます。この「スナップ」というニックネームもまた、ウェッジがつけたもので、テミンが常に指をパチンと鳴らす(snap fingers)から。

ダークサイド信奉者たちがコレリアで見つけたもの

惑星コレリア(ハン・ソロの出身惑星)のコロネット・シティーでは「アコライト・オブ・ザ・ビヨンド」(Acolyte of the Beyond/「Acolytes」は「信奉者」などの意)というグループが活動し、「帝国よりも素晴らしいなにか」を信奉していました。

そのうちの1人がある建物に「ベイダーは生きている」という落書きをしているところを警察に捕まり、このグループでは「マスクを得なければ」いけないと語っています。その建物の地下では、アコライトたちが赤いライトセーバーのようなものを発見する描写があります。彼らは「これを探していた」らしく、ついに手にしたのです。

マズ・カナタだってアナキンのライトセーバーをどうにかして見つけ出したわけですし、これがベイダーのライトセーバーであってもおかしくはないでしょう。

彼らが何を見つけたのかは別としても、アコライトは「フォースの覚醒」での「ナイツ・オブ・レン」(Knights of Ren)と似通ったところが多くみられます

タトゥイーンにはハットが舞い戻る

最も奇妙なインタールードの1つは、「ジェダイの帰還」で悲しみに暮れていたランコア調教師のマラキリと、彼の死んだランコア、パテーサ(Pateesa)についてでしょう。

「ジェダイの帰還」の後、ジャバの宮殿に長居していた彼は、しばらくしてほかの生き物を調教することに。巨大生物サルラックを調教しても意味がないと気づいた彼は自由都市モス・ぺルゴに。そこでは犯罪組織がハットの赤ちゃんをジャバの後釜にしようとしていました。しかし赤ちゃんハットは犯罪組織から取り上げられ、マラキリはこのハットを訓練できないかと依頼されるのでした。

もしこのハットが「クローン・ウォーズ」に登場するハットの赤ちゃん、ロッタ・ザ・ハットの愛称スティンキーで呼ばれてたら、嬉しいサプライズなんですけどね。

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マズ・カナタは探索の旅へ

「フォースの覚醒」に登場したマズ・カナタも「Life Debt」に登場します。彼女の城/バーではケンカをしない限りは誰でも受け入れてくれます。「誰でも歓迎(喧嘩は無し)」と壁に書かれ、暴れた客のためには牢獄も用意してあるんです。でも、実は壁に書かれていないルールもあるんです。

もしステージに上がるなら何かパフォーマンスをすべし。茶色のジョッキに入っているものは飲むな。下の階には行くな。お前の動物がどこかに「落とし物」をしたなら揃って退出させられる。すべての取引はマズの了承を得なければいけないし、もし彼女の裏をかこうとすればお前のものはすべて彼女のものとなり、一番高い値を付けたものに売られる。そして何があってもマズの目について口にしてはならない、とても長い会話をしたいなら話は別だが。

「下の階にはいくな」は「フォースの覚醒」でレイが破っちゃいましたね。

「Life Debt」ではマズの城で帝国軍と反乱軍の人が喧嘩をしてしまい、牢屋に入れられてしまいます。マズは彼らを解放しますが、マズよりも昔に製造されたドロイド(マズは1000歳以上)に「私の心には平穏が戻ってこない。何かのバランスが崩れている。フォースをかき乱す何かが水を濁らせた。見ることは難しいが、私たちは備えるべきだろう」と言われ、マズは「私に見えるものだけでも見る」と船に乗りこみ、旅に出るのでした。

時間軸上は、この旅がマズの城の地下にあったアナキンとルークの古いライトセーバーを見つける旅となった可能性があります。そうであればコレリアでベイダーを信奉するカルト教団が赤いライトセーバー見つけたのと並行して起きたことになるのです。

惑星オルデランの生き残りが…デス・スターから新居を作る

奇妙なインタールードのうちの1つが、惑星オルデランが破壊されたときにオルデランに居なかった人たちの話。オルデランはレイア姫の故郷で「新たなる希望」でデス・スターによって破壊されています。このオルデランの生き残りたちは破壊されたデス・スターのスクラップを賠償として受け取り、自分たちのスペースステーションを建設しようとします。


そして最後に…

「Life Debt」はガリウス・ラックスに関して最後に大きな秘密が明かされました。本小説のエピローグでは、「スター・ウォーズ」の物語が向かう先をほのめかす、大きなヒントがあったのです。「スター・ウォーズ」の物語の向かう先といっても、ただ新たなカノンというだけではなく、映画シリーズで描かれる物語の向かう先でもあるのです。そして、そこにはすでに知っているあの場所と、懐かしい顔ぶれが関係しています。

エピローグで明かされたのは、この小説の時間軸の30年前(つまり大体「ファントム・メナス」の後くらい)にラックスがジャクーで生まれたということ。この砂埃にまみれた星から逃げ出すために、ある日、ラックスはジャクーに着陸した共和国の船に忍び込みます。そして彼が出会ったのは…明かされていない理由により(多分きっと何か悪いことでしょう)ジャクーの一部を採掘するために訪れていたパルパティーン議員でした。

パルパティーンはラックスと短い会話をした後に、ラックス少年に選択肢を与えます。死か、それとも彼に忠誠を誓い巨大な計画の一部となるか

お前に新たな命を授けよう。もっとましなやつを。お前に任務を課す、もしそれができたなら、もっと素晴らしいことが待ち受けることとなる。普通の仕事のような平凡なものではなく、役割、目的といってもいいだろう。お前には可能性を感じる。運命だ。ほとんどの人は運命など持ち合わせん。

ラックスはパルパティーンに忠誠を誓い、パルパティーンは少年に任務を課します。ジャクーに戻り、パルパティーンのドロイドが採掘している地域を命懸けで守るという任務です。でもその理由は? そこに眠るものが何であれ、パルパティーンはその地域を崇拝しており、銀河の未来にとって大きな意味を持っているようです。

「お前はジャクーに戻るのだ。私のドロイドたちが作業をしている土地はとても大事な場所だ。私にとってだけではなく、銀河全体にとってな」

彼は広い銀河を示すかのように年老いた手を振った。

「これはとても大きな影響力があるものだ。1000年前にもそうであったし、今後もまたそうなるだろう。お前はあそこに戻り、私のドロイドたちが地面を掘るのを監視するのだ。その後、私はより多くのドロイドを送る。このドロイドたちは地下に何かを建設することになる。お前にはこの場所を守ってもらいたい」

それがなんであれ、将来のシリーズのカギとなりそうな感じですね。レイとフォースの教会を信奉した銀河の探索者ロア・サン・テッカ(「フォースの覚醒」の最初にポーに鍵を渡し、カイロ・レンに殺されるおじいさん)がジャクーに居たことは、ただの偶然では無いようです…。

Katharine Trendacosta and James Whitbrook - Gizmodo io9[原文

(abcxyz)