人工衛星たちもチームで動いたほうがよりよい成果を出せるらしい

人工衛星たちもチームで動いたほうがよりよい成果を出せるらしい 1

同じ物事について考えていても捉え方は十人十色。

異なる視点から生まれるアイデアを組み合わせることで、わたしたちは対象についてより深く知ることができますよね。これ、人間だけではなく人工衛星だって同じのようです。

MITが発表した研究で、大きな人工衛星1基よりも、3〜8基の靴箱サイズの小さな人工衛星の集合体のほうが、正確にアルベド(地球が太陽光をどれだけ反射しているかを示す数値)を測定できることが明らかになりました。

実験では、アルベド(地球表面で反射した太陽の光の量)を、3〜8基の人工衛星と、9つのセンサーを搭載した人工衛星1基でそれぞれ測定。ゴダード宇宙飛行センターのCAR(数万の角度から数値を測定可能)を参考に、2つの測定方法のエラーを比較しました。

すると、3〜8基の人工衛星で測定したほうがより正確な数値を得られたのだそう。地球が三次元のものである以上、複数の人工衛星で複数の角度から測定するほうがよいというのはなんとなく理解しやすい気がします。研究を率いたSreeja Nagさんは次のように話しています。

地球はすべての方向に等しく光を反射しているわけではないのです。だからこそ複数の角度から捉えずに1つの方向から推定しようとすると、数値を低くあるいは高く見積もってしまうことになります。

また、人工衛星が故障した場合も複数の人工衛星で動いていれば、1基が故障してしまったとしても集めた情報が水の泡になってしまう可能性を防ぐこともできます。まさに人間のチームと同じですね。

さらに研究者は今回の発見が気候変動に対応していく上でも役立つだろうと言います。より正確な予測が可能になることで、長期的な傾向を導き出すことが容易になるからです。Nagさんはこう続けます。

外向き放射量は場所や季節、時間によって複雑に変化しうる数値であり、気候変動において予測困難な数値のひとつです。さらにどれだけの熱が地球から放射されたのかを測定するのは非常に難しいのです。もし、複数の人工衛星を使って、異なる地球状態におけるアルベドをより頻繁かつ正確に計測できるとすれば、気候変動を考える上で壁となっていた問題を解決したといえます。

もちろん、いきなりすべての衛星と交換!というわけにはいきませんが、一定のフォーメーションを保って動く人工衛星の活用に研究者は期待を寄せています。MITの航空宇宙工学を研究するOli de Weck教授も、「チームは次の数十年以内に今回のような類のミッションが実現されることを期待しています」と述べています。

source: MIT

Carli Velocci - Gizmodo US [原文]

(Haruka Mukai)