「Pokemon GO」の登場でARは一気にメインストリームへ

「Pokemon GO」の登場でARは一気にメインストリームへ 1

ゲームの未来はARなんだ!

ARAugmented Reality拡張現実。この言葉を初めて聞いたとき、なんてかっこいいんのかとシビれました。拡! 張! 現! 実! 数年前によく耳にした言葉であり、何も昨日今日でてきた、新しいものではありません。

最近では、VR(=仮想現実)の盛り上がりに押されていました。が、ARゲーム「Pokemon GO」の登場でガラリと変わりました。ARが、いよいよメインストリームへ。ゲームの未来はVRではなく、ARにあるのかもしれません…。

ARは、これまでにもいろいろな形で世に出てきました。ゲームあり、道案内やクーポン系あり。アメリカも軍事でとりいれ、長年研究を続け、F-35パイロットのARヘルメットを開発しました。しかし、そのどれもが、Pokemon GOの熱狂とは比べものになりません

リリースからたったの1週間で、Pokemon GOは公に認知され、話題をさらい、まちがいなくARという存在をメインストリームへと押し上げました。ゲーム自体が楽しい上、アプリをインストールした人の多くが実際にプレイしています。Pokemon GOの登場で、ARは世界中の誰もが楽しめるものになったのです。

今までのARは、まさにこの「公からの認知」で苦労してきました。すげー! かっこいい! 最先端! といくら一部のテックギークが騒いでも、多くの普通の人は気に留めていませんでした。米国で人気のレストランやショップの情報サービスYelpですら、7年ほど前にAR機能をいれていたものの、それまでのこと。クールではありましたが、みんなが実際に使う役立つものかというとそうではありませんでした。

しかし、近年、負けじとARは大きく前進します。Googleの「Project Tango」フォン、Microsoftの「HoloLens」ヘッドセット、Magic Leapの謎テクノロジー(VRとオーバーラップするものあり)。

ことモバイルにおいては、いわれてみればARはそこかしこに出ています。SnapchatMSQRDは、何百万人というユーザーを現実とデジタルのミックス世界の虜にしました。とはいえ、Snapchatのネタフィルターは、Pokemon GOに比べればAR世界においてたかだか小さな成功にすぎません。まだ未熟な点はあるにしろ、ARという言葉を日常的な言葉にしようとするPokemon GOの影響力といったら!

(ちょっと横道にそれて、Pokemon GOの未熟な点について触れておくと、たとえば、プリンとケンタロスが同じサイズで表示されます。知らない人のためにいうと、プリンは犬くらい、ケンタロスは馬より大きい設定です。さらに、どのポケモンも若干、地面から浮いているように見えます。もちろん、誰もこの未熟な点に本気で文句なんていいません。だって、ギミックが素晴らしいから。たとえ、ピカチュウが噴水の上に浮いてたっていいんです。だって、ピカチュウがスマートフォンを通して、目の前に出てきてくれるだけで十分盛り上がるし興奮するもんね。)

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Pokemon GOは、ARを一般に普及させるだけではありません。これからのAR業界でモノサシという存在になっていきます。HoloLensでもProject Tangoでも、ARサービスの善し悪しを論じるとき、Pokemon GOがひとつの指標となるのです。

Project Tangoなんて、ここ数年、なぜ/どうしてTangoが最先端でありクールなのか説明しようと苦労していますが、いまいち伝わっていません。クールさの説明を要するようじゃ、Pokemon GOのラインには届いていないわけです。正直、Project Tango関係者は、ポケモンに感謝するべきでしょうね。ポケモンにたとえてクールさを説明できるようになりますから。(Project Tangoは、スマートフォンを介して空間を認識。ポケモンで例えると、前述のプリンとケンタウロスのサイズ差も表現できるというわけ。クール!)

これからポケモンとのふれあいをより濃くし、ポケモン体験をもっと向上させたいと思ったら、そんなARのクールさを世に伝えるのに失敗してきたツールが役立ってくるかもしれません。Pokemon GOによって、にわかに活気づくAR業界。これから大いに期待ができますよ。

テクノロジーうんぬんは理解されなくていい。多くの人が当たり前のように受け入れて、楽しんでくれるのが「メインストリーム化」「普及」の最高の道なのです。同時に、非常に難しい道でもあるのですが、見事にやってのけましたね、Pokemon GO。

Alex Cranz - Gizmodo US[原文

(そうこ)