0.005%は低すぎ違法。EUがAppleに約1兆5000億円の追徴課税

EUがAppleに約1兆5000億円の追徴課税。法人税率0.005%は低すぎ

「その税金優遇は違法なんだから、Appleから過去に遡ってがっつり130億ユーロ(約1兆5000億円)の税金もらいなさい」とEU欧州委員会がアイルランドに命じ、アイルランドが「嫌だ」と言ってます。

この追徴課税はこの税金優遇措置の違法性に関する3年間におよぶ調査の結果くだされたもの。

欧州委が発表した白書によると、Appleはアイルランド国内に「Apple Sales International」と「Apple Operations Europe」という2つの現地法人を構えているんですが、ここが計上する巨額の利益に対しAppleはアイルランド政府はもとより他の国にもほとんど税金を払っていません。欧州委が公開した上のインフォグラフにもあるように、「Apple Sales International」が2014年度分として、昨年アイルランドに収めた税金は一般企業の法人税率12.5%を大幅に下回る、たったの0.005%でした。

そこで「他の企業に対してフェアじゃない。EU保護政策規則に違反する」と判断。過去に遡って追徴課税を回収するよう、アイルランド政府に命じたのです。

約1兆5000億円というと、欧州委の追徴課税としては過去最大です。でもAppleにとっては1台595ドル(約6万円)のiPhoneを2436万9747台売ったぐらいのもんでして、前四半期だけで4040万台売ってるので、まあ、その半分ちょっとといったところ。

同社は今年第1四半期の営業利益が過去最高の184億ドル(約1兆9000万円)を記録し、現在2320億ドル(約24兆円弱)のキャッシュのプールがあります。うち2140億ドル(約22兆円強)は米国外。払おうと思えば払える金額です。

でもAppleは異議申し立てする構えで、次のような声明を発表しました。

委員会のケースで問題なのは、Appleが払う税金の金額ではない。どの国の政府が回収するかだ。 欧州の投資と雇用創出には大きな悪影響が出るだろう。Appleは法律は守っており、事業を行なう先々で必要な税金はすべて払っている。上訴する。決定が覆ることは間違いないだろう。

アイルランドのMichael Noonan財務相も「委員会の決定にはまったく同意できない」と異議申し立てする意向です。まあ、せっかく税金優遇措置でお得意さんが集まっている(米企業だけでApple、Google、Facebook、HP、Intel、Johnson&Johnson、Pfizerなど計700社以上にのぼる)のに、仕事が逃げていっちゃうじゃないか!と恐れているわけですねーはいー。

米ブルームバーグによると、上訴の審議が終わるまでにはまたまた3~4年の年月がかかるそうなので、それまでは「払え」、「嫌だ」、「もらえ」、「嫌だ」が続きそうですね。

この種のタックスヘイブンによる”節税”の規模は、個人で世界で年間8000億ドル(約82兆円強)~1兆ドル(約103兆円)ともいわれています(2009年の資料)。法人はその何倍になるものやら…。

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source: AP, Bloomberg

Christina Warren - Gizmodo US[原文

(satomi)