Facebook、広告ブロッカーとの全面戦争開始。「ユーザーに適した広告しか出さない」と宣言も

Facebookのログイン画面

ブロックしたってムダだよ、と。

巨大SNSプラットフォームであるFacebookとブラウザ上の広告を非表示にする広告ブロッカーの全面戦争が始まりました。Facebookは「ユーザーのコンピュータに広告ブロッカーが入っていても、広告を表示させる」と宣言したんです。

ただFacebookは、広告を強制表示させる代わりにユーザー側で広告内容を設定できる機能も強化したと言っています。今回の発表にあたって、Facebookの広告・ビジネス担当副社長のAndrew Bosworthは、広告に対する考え方をこう説明しています。

適切でうまく作られた広告は有用で、新しい製品やサービスの発見を助け、我々を新たな体験へと導いてくれます。たとえばお気に入りのバンドが自分の街に来るとか、南国のバケーションへの航空券の割引といったものです。

でも広告は必ずしもつねにそのようには機能せず、多くの人が悪質な広告を見ずに済むよう、特定のウェブサイトやアプリを避けたり、広告ブロックソフトウェアを使ったりするようになりました。

たしかに新たな「広告設定」のページを見ると、Facebookがユーザーのプロフィールや行動履歴を元に推測してきた興味分野とか好きなブランドとかが並んでいて、ユーザーはそれを編集できるようになっています。つまり、「適切でうまく作られた広告」だけを見せるように努力するから、ブロックしないでね、というロジックです。

広告設定のページにはざっくりとしたカテゴリーがちらほら

ただ、どれだけ設定したとしても、情報を与えてくれたことに感謝するような広告というのはめったになくて、基本的に広告とはうっとうしいのが現状です。ユーザー側で設定をいじれるといってもその自由度は高くなく、ただ単に「テクノロジー」とか「ビジネス」みたいなざっくりしたカテゴリー名が並んでいて、その中から消したいものは消せる、というだけです。カテゴリーを追加したければ手入力で追加もできますが、そうする人は少ないでしょう。

ちなみに、たとえば訳者個人の広告設定を見ると、「食品・飲料品」のセクションの中に「キュウリ」なんてのも入っていました。「趣味・アクティビティ」のセクションの「流体」もじわじわきます。

趣味・アクティビティ、食品・飲料品のカテゴリー

そういう発見もあるので、自分の広告設定を一度チェックするのはオススメなんですけど、これを一生懸命編集すれば良質な広告しか出てこなくなるかというと、かなり疑問です。

なので当面、Facebookの広告は引き続き基本的にうっとうしい存在になってしまうわけで、広告ブロッカーを使いたい人もたくさんいるはずです。そして広告を見たくないという意思表示をしている人に対して、広告収入に依存しているサービスがどう対応すべきなのか、多分正解はありません。

Facebookなりに正解だと思っているのがこの広告ブロッカー返しなんでしょうけど、ユーザー的に納得できるかどうか、難しそうです。ただ広告ブロッカーを開発している人たちも、Facebookの技をバイパスすべく新たな技を繰り出すことと思われ、結局実態としてはしばらくはあまり変わらないままになりそう。

ギズモードも広告収入をいただいて成り立っている以上、Facebookのやり方を大上段から否定するのも無責任な感じがします。でも、「何を表示するかはコントロールさせてあげるから、とにかく絶対表示はさせてよね」と言い切れるほどFacebookの広告が有用になりうるかっていうと、まだまだじゃないかな、と感じる次第です。

source: Facebook

William Turton - Gizmodo US[原文

(miho)