「子どものスクリーン利用は2時間まで」って、守れますか?

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そもそも物差しが違うのかも。

子どもってスマートフォンとかタブレット大好きです。私にも5歳の子どもがいるのですが、親の私が頻繁にいじっているせいなのか、iPhoneには0歳の頃から興味津々。いったん渡してしまうと、強く言うまでずーっと何かしら使い続けてしまいます。

なるべくスクリーンに貼り付いてほしくないと思ってはいるのですが、あまりきつく制限するのもかわいそうな気がするし、電車の中とかで静かにさせなきゃいけないときは確実に役立つし、どの程度なら許容範囲なのか…とモヤモヤしています。

1日2時間…って現実的?

アメリカ小児科学会では、5〜18歳の子どものスクリーン利用は「1日2時間まで」というガイドラインを出しています。また、そもそも2歳以下はなるべくスクリーンを使わせないようにともされています。

が、ウェスタンシドニー大学でテクノロジーと学習について研究するJoanne OrlandoさんはThe Conversationでそれに異を唱えています。

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Orlandoさんによれば、アメリカ小児科学会の「2時間」というガイドラインは1990年代、テレビでの暴力的コンテンツ視聴を制限すべく作られたもので、今の時代には厳しすぎるというのです。

たとえばオーストラリアの公共放送局ABCの調査では、子どもの56%は毎日2時間以上スクリーンに向かっているという結果が出ています。またOrlandoさんは、今や学校の宿題でパソコンが必要になる場合もあると指摘しています。

そもそも時間で制限すべきなの?

そんな現状に合わせて、アメリカ小児科学会も今年中にガイドラインをアップデートすると発表しています。

ただOrlandoさんは、そもそもスクリーン利用を時間という物差しだけで評価するのは不適切ではないかと疑問を投げかけています。

またそもそも、「時間」で制限すること自体が最適ではないのではないでしょうか。スクリーンに向かう時間はすべて同じではなく、いろいろな目的があることを考慮すべきです。

そこにはコンテンツ利用もあれば創造もあり、コミュニケーションもあります。YouTubeでチョコエッグの中身を延々と見続けるのと、遠くにいる親とビデオチャットするのとでは、スクリーンの意味がぜんぜん違います。

ただOrlandoさんも、たとえばコミュニケーション目的であっても、あまりに頻繁にコミュニケーションアプリをチェックするなどの使い方はよくないと言っています。じゃあコミュニケーション系はどれくらいの頻度ならチェックしていいのかとか、逆にたとえばゲームで遊んでいるといっても自分でそれを開発しちゃってる場合はどうなんだとか、そのへんの線引きは難しいところです。

なのでOrlandoさんは、最終的には子どもが自分自身で管理できるように持っていくべきだと言っています。

彼らには、注意深い使い方という概念を教えるべきです。子どもがより大きくなり、さらに多くのデバイスを使い、テクノロジー利用の必要性が高まるになるにしたがって、バランスの重要性を認識することは基本的なライフスキルとなっていくのです。

質を管理すること

そんなわけで、結局2時間がいいのかどうか、という問いに結論はなさそうです。大事なのは時間という「量」だけじゃなく「質」も含めたバランスであり、それを自己管理できるスキルってことです。惰性でYouTube見てるなーと思ったらやめるとか、宿題をやってるときはキリのいいところまでもうちょっと使ってもいいとか、そういう判断ができるようにってことです。

そのためには、スクリーンの使い方の中で、どういうことは価値が高くてどういうことはそうでもないのかっていう定性的でもやっとした価値観を伝えなくちゃいけなさそうです。それから、自分の行動を客観的に評価する視点を子どもに持たせる必要もありそうです。

と考えて自分を振り返ると、自分自身もスクリーンを使う時間の質をちゃんと管理できてるのか、疑問です。

まずは親の方が、「ネタチェック」と称してニュースアプリをエンドレスに眺めてたり、理想のマグカップを求めてEtsyを果てしなくさまよったり、「ミイラの定義」みたいなどうでもいいことを夜中に検索したり(はい全部私です)、そういうのはどうなんでしょうねっていう自戒から始めなきゃいけなさそうです。

Top Image via Shutterstock

source: The Conversation

(miho)