温暖化で溶けてしまう前に…世界の氷を保存するプロジェクト始動

世界の氷を保存するプロジェクト始動

地球最後の氷が溶けるまで~。

暑いです。聞きたくないけど、とにかく暑い。そんな地球温暖化の影響を肌で感じてしまう今日この頃、ちょっぴり涼しくなりそうな話をお届けしましょう。

温暖化で世界各地の氷山や氷河が溶けだしているなか、フランスとイタリアの科学者チームが「Protecting Ice Memory」プロジェクトを立ち上げました。その名のとおり、全世界の氷を貴重なサンプルとして保存していく試みで、まずはアルプスの氷河に穴を開け、そこから円筒形に切り出した「氷床コア」と呼ばれるサンプル南極の保存基地へと送られますよ!

地球温暖化をこの目で見ている、われわれの世代の科学者たちこそ、将来の世代のために特別な責任を負っている。それゆえに世界の消えゆく氷河から氷のサンプル採集し、今後10年、あるいは100年先の科学の分野への貢献を志すこととなった。氷河が溶けてなくなってしまったり、価値を失ってしまったときに備えるためだ。

同プロジェクトのイタリアチームを代表するCarlo Barbanteさんは、このようなコメントを発表しています。冷たい氷を保存するクールな挑戦とはいえ、その裏には迫りくる地球温暖化の危機がヒシヒシと伝わってきます。氷河の研究から、地球環境が長年にわたってどのような変化を遂げてきたのか、貴重なデータが得られるものの、その氷が根底から消失する危険性が現実になりつつあり、今回のプロジェクトがスタートしたとのことですね。

すでに同プロジェクトには、ドイツ、オーストリア、スイス、ロシア、中国、ネパール、米国、カナダなどからも支持が集まっており、これから各国へ氷のサンプル収集に出向く予定なんだとか。似たような試みとしては、未曽有の食糧危機に備え、世界各地の農産物の種を保存する「Doomsday Seed Vault」プロジェクトがあります。こちらは北極海の島の地中深くで安全に保存中です。

万が一のために、もっとも厳しい地球環境の極地へと保存される氷や食料の種たち。これらが本当に必要になるときなんて想像したくもないですが、下手をすると冬でも雪や氷とは無縁の時代が訪れてしまったりするのかもしれませんよね…。

image by moodboard via Thinkstock

source: Mental Floss

Eve Peyser - Gizmodo US[原文

(湯木進悟)