SW正史小説「Aftermath」の作者が語る「スター・ウォーズ」ユニバース

SW正史小説「Aftermath」の作者が語る「スター・ウォーズ」ユニバース 1

スター・ウォーズは映画だけじゃない!

「ジェダイの帰還」と「フォースの覚醒」の間の期間を描くスター・ウォーズの正史小説シリーズ「Aftermath」三部作は、行方知らずとなったハン・ソロを探し出すノラ・ウェクスリーと彼女のチームの活躍を描いた作品群です。

現在のところ「Aftermath」(日本語訳「アフターマス」)、「Aftermath: Life Debt」が出版されており、最終作「Aftermath: Empire's End」は来年1月の発売が予定されています。旧三部作と新たな映画「スター・ウォーズ」をつなぐこのシリーズの著者であるチャック・ウェンディグがio9のインタビューに答え、執筆の裏側を語っています。


io9:「Aftermath」が当初目指していたところはどこですか?

チャック・ウェンディグ(以下ウェンディグ):どこまでが目標だったかっていうことでしょうか? 一冊の本となることが目標でした。でもトリロジー全体の方向性もあるからより小さな目標がその中に存在しましたね。

io9:銀河の情勢に関してどれくらい指示があって、どれだけ自分で形作ることができましたか?

ウェンディグ:ありがたいことに、かなり多くの部分を自分で作ることができましたよ。書いてはいけない事柄はあらかじめ示されていたので、それが私のアプローチの枠となっていました…。なので、その枠の中で色を塗っていかないといけない、ということは既にわかっていたんです。

io9:「フォースの覚醒」公開前に、このトリロジーはどれだけ書かれていたのでしょうか?

ウェンディグ:覚えている限りでは、最初の本はすべて書き終わっていて、2作目はいくらか書いていました。

io9:テミン・ウェクスリー(X-ウィングパイロットで通称「スナップ」)が「フォースの覚醒」で生きていることで、作品の劇的緊張感が失われるのではないかと心配しましたか?

ウェンディグ:そんなことはありません。「誰が生きてだれが死ぬ」なんてことに頼るようではフィクションとして最低です。TVドラマやフェイクドラマのバカげたクリフハンガーがそれです。我々人類にとって死はすべてではなく、それはキャラクターたちにとっても同じこと。いつどうやって死ぬかではなく、何が起きてどう変わるかが重要なんです。テミン・ウェクスリーがどんな人物で、どんな道を通り、どんな人間になっていくのか…そしてそれらが最終的にどう彼に影響を与えるか、そこに物語の劇的緊張が存在します。

io9:オリジナルのキャラクターたちとすでに知られているキャラクターたちでストーリーを形作る際、そのバランスをとるのは難しかったですか?

ウェンディグ:難しくなかったですよ。「スター・ウォーズ」の銀河は、数々の声とキャラクターにあふれていて、彼らを一緒に遊ばせるのはとても楽しかったです。

io9:チームの動的関係はとても楽しくて繊細さもありました。書くときに一番好きだったのはどの点ですか?

ウェンディグ:チームのみんなが一緒にいるところを書くのはいつでも最高でした。あと、Sinjir Rath Velus(後に新共和国に加わることとなる元帝国軍将校)とタミンのやりとりのシーンはとてもお気に入りです。彼らが交流し、互いにけなしあい、それでも同時に友達になっていく様子、そこが好きです。

io9:「Aftermath」にはもともと有名どころ「御三家」は出てこないはずだったとおっしゃっていましたが、「Aftermath」でのハンとチューイの登場する幕間シーンは「Aftermath: Life Debt」へと繋がっていますよね? これはどういう風に発展していったんですか?

ウェンディグ:あの幕間シーンは本がほとんど仕上がった状態でゴーサインがでたんです。なのでそれなら2作目の本についてもっと書いておけると決断し、ティザー的に入れました。「Aftermath」ではこれから起こることについての前兆が、いくらかは幕間シーンに書かれています。

io9:チームに明確なミッションがある中で話が終わりますが、フィナーレに向けて話を盛り上げていっているんだと気づいたのはいつですか?

ウェンディグ:実は最初の案の時点で、すでに「インペリアル・ハンターズ」(Imperial Hunters/ノラ・ウェクスリーのチーム)の役回りは存在していました…。でもそこに行き着くまでに話を盛り上げていくのが一番だと決まったんです。古典的な「スター・ウォーズ」だと思いますね。チームが成り立っていく様子を描いているんです。

io9:ミスター・ボーンズは素晴らしいし、IG-88やトリプル・ゼロ(どれも殺人ドロイドやバウンティ・ハンター・ドロイド)も同じく素晴らしいです。なぜ殺人ドロイドはこんなに楽しませてくれるんだと思います?

ウェンディグ:なんででしょうね! GlaDOS(ゲーム「Portal」)、HAL(映画「2001年宇宙の旅」)、私の著作「ゼロの総和」のタイフーンなど、たくさんの殺人的AIにも当てはまると思います。私にとってボーンズはほかのものよりちょっとだけ興味深いキャラクターで、殺人的でもあるのですが、すこし可愛げもあるんです。とても忠実だし、テミンにとっては機械仕掛けのドロイド的ながらも本当の友達みたいなものなんです。


「Aftermath」の日本語版となる「スター・ウォーズ アフターマス」は7月30日に発売となっています。アメリカでは映像化の話もあった(後にキャンセルとなった)小説「Miriam Black」シリーズなど「Aftermath」以外にもすでに多数の作品を出しているチャック・ウェンディグ。どんな作家なのか気になる方は、インタビュー中にもちょこっと出てきたすでに日本語版が出版されている小説「ゼロの総和」を読んでみるのもいいかもしれません。

Katharine Trendacosta - Gizmodo io9[原文

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