映像化されなかった幻の「スター・ウォーズ」。小説「侵略の惑星」の裏側

スター・ウォーズ 小説 侵略の惑星

「新たなる希望」の続編になるはずだったのに!?

映画「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」の撮影と同時進行で書かれ、1978年に出版された「スター・ウォーズ スプリンター・オブ・ザ・マインズ・アイ」。日本版では「侵略の惑星」として翻訳されていますが、この話を知らない方々も多いかと思います。

今では廃版となったのこの作品。その内容や裏側にあった大人の事情など交え、Looperがまとめています。

もしこの小説が活かされていたら、現在の「スター・ウォーズ」はどうなっていたのでしょうね? では動画の内容を拾ってみましょう。

この本が書かれた理由

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インパクトのあるカバー・アート

作者はジョージ・ルーカスのゴースト・ライターとして雇われたアラン・ディーン・フォスター。この本は、もしも「新たなる希望」がヒットした場合に、続編が完成するまでの間にファンを飽きさせないよう、そしてあわよくば続編の脚本の叩き台として活用しようという思惑で書かれました。

1995年にはコミック・ブック化して4巻まで刊行されたこの小説。執筆時、フォスターは映画が制作中につき「スター・ウォーズ」がどんな映画なのかよく知らされておらず、何パターンかのシナリオと16ミリフィルムで撮ったザックリとした映像、そしてコンセプト・アートを数点しか与えられていない状態で書かされたのでした。

大人の事情

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この時はまだ1作目があんなにヒットするとは思っていなかった?

フォスターが映画の2作目になるであろうことを見据えて「侵略の惑星」を書いた時、ハリソン・フォードがまだ続編への出演にOKを出していなかったため、「侵略の惑星」にはハン・ソロとチューバッカは出てきませんでした。

それにルーカスはその2作目を低予算で制作するつもりだったので、「侵略の惑星」の舞台はほとんどが洞窟か屋内、または霧の立ち込めた沼地ばかり。宇宙空間でX-ウィングとタイ・ファイターがバトルするだなんて夢のまた夢だったのです。

ロマンス

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兄妹だと知らずの熱烈なチュー

後になってルークとレイアが兄妹の関係であることが判明しましたが、「侵略の惑星」ではまだその設定はなかったようです。フォスターは「もしオリジナルの通りに事が進んでいたら、ルークとレイアは血縁関係ではなく、ルークとハンは恋敵となっただろう」と語りました。

以降に受け継がれたもの

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下のコマではヴェイダーが斬られ悲鳴を上げています

「エピソード5/帝国の逆襲」では、「侵略の惑星」からいくつかの設定が反映されました。それはたとえば沼だらけの惑星ダゴバライトセーバーを使ったバトル、そして斬られる手など。

興味深いのは、レイアがルークのライトセーバーを手に取りヴェイダーとかなりイイ勝負をするシーン。これには「フォースの覚醒」でのレイとカイロ・レンのバトルを思い起こさせますが……それって偶然? いえいえ、フォスターは小説版「フォースの覚醒」の作家としても起用されたので、おそらく狙ってのことだったのでしょうね。

「侵略の惑星」で書かれた内容はシリーズにほとんど反映されていないものの、フォスターはこの仕事に誇りを感じているとコメントしています。「「侵略の惑星」が1作目の要素を巧く捉え、それが続いた事について特にね」とも。


いろいろあって2作目として映画化はされませんでしたし、もし今読み返したら辻褄が合わないことだらけであろう「侵略の惑星」。上記の事柄を踏まえて読むと、パラレル・ワールド的な読み物として楽しめるかもしれませんね。

source: YouTube

岡本玄介