全米でヴィーガン用マヨネーズがバカ売れ…と思ったらサクラだった

タマゴを使わないマヨネーズ「Just Mayo」

人を雇って自社製品大量買いの理由は?

シリコンバレーのスタートアップHampton Creekは、卵を使わないマヨネーズ「Just Mayo」を製造・販売しています。動物由来の食べ物を口にしないヴィーガンの人とか、卵アレルギーの人とかが買うんだろうなーと思いきや、彼らにはもっと一風変わった「顧客」もいたようです。それは、Hampton Creekの商品を買うべく雇われた人たちです。

BloombergのOlivia Zaleski記者の詳細なレポートによれば、Hampton Creekのジョシュア・テトリックCEOや役員たちは、自社製品を購入していたことを認めています。ただその目的は「品質管理」だと主張しているんですが、実際お店に行ってJust Mayoを買わされていた人たちは、目的は需要の水増しだったと言っています。

Hampton Creekは人を雇って全米のスーパーに送り出し、ひたすらJust Mayoを買わせたそうです。ある人は1日140瓶も買い込んだことが記録からわかっています。彼らはただ製品を買うだけじゃなく、スーパーに電話してJust Mayoについて問い合わせ、「需要をかきたてる」ようにも指示されていたようです。売れてそうな、これからも売れそうな感じを演出して、スーパーに少しでも多く仕入れてもらおうってことなんでしょうかね。

Hampton Creekは、これらはJust Mayoが品質上問題ないかどうか確認するためにやったと言っています。製品購入部隊は「我々の品質向上のために、とても素晴らしい役割を果たしてくれました」と「ミッション担当バイス・プレジデント」のキャロライン・ラブ氏は公式声明の中で言っています。「彼らは現場における私たちの目であり耳でした。彼らの仕事にも、これからもそれを続けることにも誇りを持っています。」

ただ実際スーパーに並んだ人たちは、そんなのでたらめだと言っています。またJust Mayoを買うための費用がお給料にプラスして支払われていたので、見かけの収入が増えてしまい、余計な税金を払わされたと不満を言う人もいます。たしかにJust Mayoは1瓶3.5〜6ドル(約360〜610円)前後なので、仮に1000瓶買うとしたら、それだけで35万円ほどになります。

そんなに大量にマヨネーズを買っている人がいたらお店の人にあやしまれそうですが、ラブ氏は購入部隊にこんなアドバイスをしていました。

(2014年4月のメールで)ラブ氏はこう書いていた。「『どうしてそんなたくさんマヨネーズを買うの?』なんて聞かれるのを避けるべく、私ならセルフレジを使うか、複数回に分けて違うレジで買うでしょう」「Safeway(スーパー)に行くとき、HC(訳注:Hampton Creekの略と思われます)のものを身に着けないよう気をつけてください。これは覆面プロジェクトです

ちなみに買い込まれたマヨネーズの運命はというと「ほとんどの人は、ゴミ箱に放り込んでいた」そうです…。

スーパーに置いてもらうためだけにそこまでしても持続性がないんじゃないかと思いますが、Bloombergでは販路確保以外の目的も示唆しています。このプロジェクトが始まった時期が、Hampton Creekの出資募集時期と重なっているんです。このプロジェクトが功を奏してか、彼らは2014年に9000万ドル(約92億円)の出資を集めることができました。出資者の中には米Yahoo!の創業者ジェリー・ヤン氏や、PayPal創業者のピーター・ティール氏といったそうそうたる顔ぶれが名を連ねています。

Just Mayoは、従来のマヨネーズより健康的で環境にも優しい代替品として売り込まれています。それなりに話題にもなり、普通に好きで買っている人だっているんです。でも売上水増しされてたって聞くと、製品自体もダメなものみたいに思えちゃいますよね…。

Image: Facebook

source: Bloomberg

Sophie Kleeman - Gizmodo US[原文

(miho)