2005年の9月7日、Appleの発表会でお披露目された「iTunes Phone」

2005年の9月7日、Appleの発表会でお披露目された「iTunes Phone」 1

10年前にちょっとだけタイムスリップ

2005年の9月7日、Appleの発表会ではiTunesプレイヤーを搭載したMotorolaの携帯電話「ROKR E1」発表されていました。Appleの発表会の歴史に(おそらくネガティブな意味で)輝くこの端末。せっかくなので少しふりかえってみましょう。

iTunes Phoneこと「ROKR E1」の開発計画が動きだしたのは2004年。Appleの収益のおよそ45%をiPodが占めていた頃です。ジョブズはiPodだけに収益を頼ってしまっていることに危機感を募らせており、多機能化している携帯電話に本格的なミュージックプレイヤー機能が搭載されるのも時間の問題なのでは…という懸念をもっていました。そこで、競合他社に先を越される前にオーディオ機能を搭載した携帯電話を、どこよりも早くリリースしてしまおうとしたのです。

そんなこんなでMotorolaと共同で開発された「ROKR E1」ですが、ジョブズのプレゼンスキルをもってしても、あまり欲しいとは思えないプロダクトになってしまいました。

3:42あたりからデモが思うようにいかずジョブズがイライラしている様子がみられます

デザインも機能も真新しさがないうえに本体に保存できるのは100曲だけ。さらにiTunesで曲を購入した後で端末をケーブルに繋いで音楽データを移行する仕組みでした。

さらにAppleがiPod nanoを同時に発表したこともあり、「ROKR E1」はさらに微妙なプロダクトとして評価されてしまいました。当時モトローラのCEOであったEd ZanderはiPod nanoの発表について記者から聞かれ「iPod nanoなんて知るか。1,000曲も音楽を聴きたい人がいると思うか?」と述べたといいます。

そんなAppleは2006年9月に「ROKR E1」のサポートを綺麗さっぱり終了させ。着々と携帯電話市場についてリサーチを重ねていました。そしてその8カ月後、第一世代のiPhoneが発表されることになります。

今日の発表会を10年後にふりかえったとき、わたしたちは一体どんな気持ちになるんでしょうか。

source: Cult of MacAppleArs Technica

(Haruka Mukai)