ディズニーやジブリは近年のアニメにどんな影響を与えた?

ディズニーやジブリは近年のアニメにどんな影響を与えた? 1

いつかアニメの世界もグローバル化。

日本のアニメとディズニーアニメ、ふたつは様々な点で異なりますが、お互いに影響を与え合っているのです。ではどういう風にーー? 今回は、Moviepilotの考察をお届けします。

今の日本のアニメスタイルは、伝説の漫画家でありアニメーターの手塚治虫氏が構築しました。アニメ好きの父親がフィルム映写機を所有していたおかげで、手塚氏は幼少期より古いディズニー作品を楽しみ、当時見たであろう「ベティ・ブープ」や「ミッキーマウス」といったキャラクターから大きい目のインスピレーションを得たと考えられます。

宮崎アニメの影響力

今活躍している海外の多くのアーティストやアニメーターが日本のアニメ、特に宮崎駿氏の作品に影響を受けています。

例えば、「魔女の宅急便」や「ハウルの動く城」「となりのトトロ」といった駿氏の作品で描かれる飛行シーンは、それぞれ独自のやり方にアレンジはされていますが「The Rescuers Down Under」やピクサーの「カールじいさんの空飛ぶ家」、ドリームワークスの「ヒックとドラゴン」などに取り入れられています。

また、悪役の描き方も注目されています。宮崎アニメの悪役は、主人公にとっては悪に見えていたとしても、立場を変えれば事情があり、必ずしも悪とは言えません。その最たるものが「もののけ姫」のエボシでしょう。彼女は森を切り崩し獣を殺しますが、それはタタラ場の住人の暮らしを保証するためなのです。

こういった悪役の設定は、ピクサーの「モンスターズインク」の会社社長ウォーターヌースにも見られます。彼は子供を誘拐して強制的に悲鳴を集めようとしていましたが、それはモンスター・ワールドに電気を供給し続け、会社と従業員を守ろうとしていた上でのこと。悲鳴こそがエネルギーになると信じて疑わない社長にとって、無理やりにでも子供達から悲鳴を採取するのが最も効率的な方法だったとも言えるのです。

日本アニメのテーマやスタイル

映画だけでなく、「デクスターズラボ」や「ティーン・タイタンズ」、「パワーパフガールズ」といったカートゥーンも、日本アニメのスタイルやテーマに影響を受けていると言えます。

デクスターズラボ」は1996年に放送開始され、大ヒットしました。シリーズには巨大ロボットが登場しましたが、あれは「新世紀エヴァンゲリオン」をはじめとする日本の巨大ロボ文化が浸透していたからに他なりません。

また、ゲンディ・タルタコフスキー氏による「サムライ・ジャック」というアニメは日本がテーマになった作品で、日本のサムライ文化が視聴者に広く受け入れられていることを意味しています。

ティーン・タイタンズ」は日本アニメのアートスタイルが色濃く現れている作品の代表例。アメコミのキャラクターの多くがリアルな姿形をしていますが、これはトゥーン調で強調されたルックが採用されているだけでなく、一部のシーンでチビルックになる等、日本が得意とする大胆なデフォルメまで取り入れられています。

パワーパフガールズ」は元々キュートなチビスタイルのキャラクターですが、「出ましたっ!パワパフガールズZ」はカートゥーンネットワークが東映アニメーションに依頼して大胆にキャラクターを変更。日本アニメとして生まれ変わっています。

この他、日本アニメの影響はウルヴァリンやバットマン、デッドプールといったマーヴェルやDCキャラクターにも見られます。

世界のアニメ

ディズニーが手塚治虫氏に影響をあたえ、彼が生んだ作品の数々が日本のアニメ文化となり、今となっては海を超えて影響を与えています。最近ではボーダーがなくなりつつあり、作風だけではジャパニーズアニメかカートゥーンかはっきりと区別しづらくなってきています。

たとえば、「アバター 伝説の少年アン」はアメリカのテレビアニメシリーズでありながら、あまりにも日本アニメ調なため、一部のファンから「これはアニメ(海外でアニメとは日本アニメを指す)と判断していいのでは」という意見があがるほど。もしかすると、いずれふたつの境目があやふやになり、「アニメ」というひとつのジャンルになっていくのかもしれません。

最後にMoviepilotがアップした「How Hollywood Films and TV Shows Have been Influenced By Anime(ハリウッド映画とテレビドラマがいかにして日本アニメに影響を受けたか)」をどうぞ。

※記事を修正いたしました。ご指摘ありがとうございます。(9/19 20:01)

source: MoviePilot

中川真知子