台風後の太平洋にハリケーンふたつ、史上初のハワイ島直撃か

台風後の太平洋にハリケーンふたつ、史上初のハワイ島直撃か

今まさに最接近中のようです。

現在太平洋沖で、ふたつの巨大ハリケーンがハワイ島に接近しています。先行しているハリケーン・マデリンは、1949年の記録開始以来初めてハワイ島に上陸するのではないかと懸念されました。

時速約9マイル(約14km)で西に進むハリケーン・マデリンは、風速120マイル(約190km)で、ハリケーンの強さを示す指標で最大「カテゴリ3」とされました。この記事を翻訳している日本時間の9月1日時点では風速90マイル(約140km)で「カテゴリ1」に弱まりましたが、ハワイ島のごく近くをまさに通過しつつあるところのようです。現地にはハリケーン警報が出ています。



「心配なのは、マデリンが上陸しないとしても、その場合ハワイ島が嵐の右側になってしまうことです」。気象学者のBob Henson氏は米Gizmodoの取材にこうコメントしました。「そっちのほうが危ないんです。ハリケーン内部の風の動きの関係で、風は高い山の斜面を吹き上げ、大量の雨を降らせることになるからです」

そのマデリンの後ろを追うように、ハリケーン・レスター近づいています。こちらは記事翻訳時点でカテゴリ4に分類される強い風速で西に進んでいます。ハリケーン・マデリンからは1,000マイル(約1,600km)ほど離れていますが、ハリケーン・レスターはより北東向きに進んでいて、土曜日にハワイ島の北数百マイル沖を通過すると見られています。進路は違うとはいえ、ハワイから見るとマデリン通過直後にレスターが来る、という感じになります。

ハワイにハリケーンが上陸することはまれで、さらにふたつも立て続けに来るのは気象学者に言わせても初めてです。Henson氏によれば、海洋温度が華氏2〜3度(摂氏で1〜2度弱)高いことと、大気の状態がハリケーン形成に適していることが理由にあるようです。

「通常、(ハリケーン軌道上の)海水は、ハリケーンを成り立たせるのに必要かどうかの境界線上にあります」とHenson氏。「それが今は十分温かいということが、大きな違いとなっています」

台風後の太平洋にハリケーンふたつ、史上初のハワイ島直撃か 1

ハリケーン・マデリンの軌道(Image:NWS/NOAA)


またHenson氏は、長期的な海水温上昇も背景にあると付け加えました。つまり温暖化が進むにつれ、ハワイにはこれからもっとハリケーンが来るかもしれないということです。ただし大気の状態も重要で、風速が一定しているほうがハリケーンができやすくなります。今はその大気の状態も悪い意味で完ぺきで、温かい空気が上昇して広がり、それが高高度の強い風に引っ張られて移動しています。

ただしハワイにとってある意味希望の光は、ハリケーン同士が近づくと「藤原の効果」なるものが働くことです。つまり、「先行している方が少し左向きに曲がり、後から来る方は少し右向きにそれることを意味します」とHenson氏が説明してくれました。

つまり藤原効果によってハリケーン・マデリンはやや南向きに、ハリケーン・レスターはやや北向きになることで、ハワイ島上陸は避けられそうということです。「皮肉なのは、もしハリケーンがひとつしかなかったら、直撃の可能性はもっと大きかったことです」とHenson氏は語っています。

直撃は避けられそうとはいえ、この手のものは実際通りすぎるまでわからないものです。ハワイの皆さんが無事でありますように。

source: Big Island Video NewsCBS NewsWikipedia

Maddie Stone - Gizmodo US[原文

(福田ミホ)